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[MOM2000]鹿児島城西MF大脇瑞城(2年)_兄を追って城西へ…憧れの大迫の前で決勝ヘッド

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前半6分に先制点を決めたMF大脇瑞城が右腕を突き上げ、ガッツポーズ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 北陸高0-1鹿児島城西高 等々力]

 狙いどおりの形で奪った決勝点だった。鹿児島城西高(鹿児島)は前半6分、MF永吉広大主将(3年)の右FKからMF大脇瑞城(2年)がニアに飛び込み、GKの手前でヘディングシュート。立ち上がりのセットプレーを生かして先制した。

「あそこに入ったらボールが来るかなと思って走った。合わせるだけだった」。181cmの大脇と185cmのDF生駒仁(2年)、184cmのDF田實康人(3年)という両センターバックを含めた3人がセットプレーのターゲットになる鹿児島城西。「いつもは生駒、(田實)康人さんと3人で話すけど、今日は康人さんがいなかったので、いつも康人さんが入るところに自分が入った」。この日、田實が欠場したことで、普段とは違う入り方になったことが功を奏した。

 兄を追って鹿児島城西に入学した。兄の誉士輝さんが鹿児島城西高2年だった08年度大会、大脇も上京してスタジアムで試合を観戦。当時3年生で、エースとしてチームを準優勝に導き、1大会10ゴールの最多得点記録を樹立したのがFW大迫勇也(ケルン)だった。

「ボールを持ったときのオーラが違った。このチームでサッカーがしたいと思った」。当時9歳の目に焼き付いた大迫のプレー。この日、試合前のロッカールームで激励に訪れたOBと待望の初対面を果たし、「憧れの選手、憧れの先輩だったので、うれしかった。憧れの大迫選手に近づけるように頑張っていきたい」と、モチベーションは一気に高まった。

 過去2大会連続で初戦敗退に終わっていた鹿児島城西が“鬼門”を突破し、来年1月2日の2回戦では同じ九州勢の長崎総合科学大附高(長崎)と対戦する。「次からはもっと厳しい試合になる。もっと前線に顔を出して、もっと走って、攻撃を組み立てていきたい」。2年生のトップ下は力強く誓った。

(取材・文 西山紘平)

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