[12.31 全国高校選手権1回戦 前橋育英高3-0明徳義塾高 フクアリ]

　前橋育英高は期待の2年生FWが全国初ゴールを決めた。FW飯島陸(2年)は0-0の前半39分、FW人見大地(3年)のスルーパスに反応。GKとの1対1から一度シュートを当ててしまったものの、すぐさま体勢を立て直し、こぼれ球を振り向きざまの左足シュートでゴールへねじ込んだ。

　試合後、「最高です」と声を弾ませた飯島。登録166cmの小柄な2年生エースは後半18分にも自陣右サイドからの絶妙なミドルパスでFW馬場拓哉(3年)のゴールをアシストした。

　ボールコントロール巧みで、トラップから流れるようなドリブルでチャンスを演出する。山田耕介監督が「スーッと行く感じがいい」と独特の表現で期待を寄せるアタッカー。今季はブレイクのシーズンとなることが予想されていた。だが。選手権予選決勝でスーパーゴールを決めるなどインパクトあるプレーを見せた一方、ゴール量産を誓っていたプリンスリーグ関東で7ゴールに終わるなど、本人は満足する結果を残すことができていない。

「予選とかシュートとかに自信持てていなかったり、気持ちが沈んでいたりしたので、予選が終わってからは、自分で自信をもってシュート打って行こうと」。迷わずに自分を信じてプレーすること。それがこの日のプレーにも上手くつながり、貴重なゴールを決めることができた。

　全国準優勝した2年前の10番、MF渡辺凌磨(現インゴルシュタット)の活躍を越えること。大会前、「それ以上のインパクトを残していきたい」と意気込んでいたFWがまずは1ゴール1アシストで自身初の選手権で好発進した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文　吉田太郎)

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