[1.2 全国高校選手権2回戦 鹿島学園0-1東海大仰星 ニッパツ]

　第95回全国高校サッカー選手権2回戦が2日に各地で行われた。ニッパツ三ツ沢球技場の第1試合では、東海大仰星高(大阪)が鹿島学園高(茨城)に1-0で勝利し、あす3日の3回戦・富山一高戦へ駒を進めた。鹿島学園はシュート1本で終戦。2回戦で姿を消した。

　鹿島学園は1回戦・高川学園高戦(2-0)で2得点を挙げる活躍をみせたFW上田綺世(3年)が左足股関節を痛めていた影響でベンチスタート。代わってFW橋口凜樹(2年)が今大会初先発でFW中野大飛(3年)と2トップを組んだ。対する東海大仰星は初戦・藤枝明誠高戦(2-1)で退場したため、FW藤山海星(3年)が出場停止。MF新保隼人(3年)がポジションを上げて、MF見野龍太郎(3年)と2トップを務めた。

　互いに厳しい守備で試合へ入るとミスが目立ち、ボールがつながらない。東海大仰星はDF面矢行斗(3年)のロングスローでチャンスメイクするが、得点にはつながらず。面矢から受けた見野のシュートはGK木村壮宏(3年)に正面で止められた。前半7分には再び面矢が左サイドからロングスロー。ニアサイドのDFが弾き、ファーサイドのMF松井修二(3年)がシュートを放つ。最後はゴール前に詰めていた見野が押し込むも、オフサイドの判定。得点は認められなかった。

　一方、東海大仰星のブロックに苦しみ、前へボールを進められない鹿島学園。右サイドから橋口が幾度かドリブルで仕掛けるも、決定機とはいかず。前半13分には右CKの流れからのこぼれを中野が右足ボレーで狙うもクロスバー上へ外れた。その後はMF木次谷和希(3年)が右サイドからクロスを入れて打開しようと試みる。前半31分、木次谷の右クロスが流れたファーサイドのスペースへMF小長井大夢(3年)が詰めたが、走り込んでいた松井にクリアされた。互いに決定機を欠き、前半を0-0で折り返す。

　交代なく迎えた後半。7分には東海大仰星のSB大東史明(3年)がPA手前距離ある位置でこぼれを拾い、右足を一閃。強烈なミドルシュートを打つがわずかに枠を外れた。同16分に東海大仰星はMF谷野龍馬(3年)に代わり、MF松山樹生(3年)を投入。松山と新保が2トップ気味の位置でプレーし、見野が左サイドへ入った。身体を張った守備で鹿島学園の浮き球を弾いては攻めかかる。

　後半17分にはカウンターから右サイドを駆け上がった松山がシュートを放つが力なく枠を外れた。同19分には左サイドから面矢のロングスロー。ニアサイドの松山が頭で逸らし、ゴール正面の見野がヘディングで狙ったがクロスバー上。決めきれずに時間は過ぎる。

　流れを変えたい鹿島学園は後半21分に二枚代え。MF米谷力(3年)と中野に代わり、“絶対的エース”の上田と初戦で途中出場でアシストしたMF島村風雄(3年)を送り込む。後半34分にはドリブルで持ち込もうとした島村がPA手前遠目の位置で倒されてFKを獲得。小長井が絶妙なボールをゴール前へ入れたが相手にクリアされた。ここで得たCKはシュートで終われない。同35分にはスローインをつなぎ、島村が左クロス。ファーサイドの上田が競り合いながらヘディングシュートを打つが枠を外れた。0-0で時間は過ぎていく。

　ようやく試合が動いたのは後半40分、左サイドからのカウンター。東海大仰星が試合を動かした。新保のパスで抜けた松山がPA左でGKを引き付けて、ラストパス。後方から走り込んでいた見野が冷静に右足シュートを流し込んだ。再三決定機を迎えていた見野がついにネットを揺らす。そのまま試合は終了。東海大仰星が1-0で鹿島学園を下し、3回戦へ駒を進めた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 片岡涼)

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