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前回大会から全4戦無失点も…2年連続PK敗退の市船DF杉岡「80分という難しさあった」

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市立船橋のDF杉岡大暉主将は2年間で無失点ながら2年連続PK負けで全国高校選手権を終えた

[1.2 全国高校選手権2回戦 市立船橋高0-0(PK3-5)前橋育英高 フクアリ]

 2年間で失点は一つもなかった。しかし、点を取らなければ勝つことはできない。2年連続でPK戦の末、敗退した市立船橋高(千葉)のDF杉岡大暉主将(3年=湘南内定)は「80分という時間の中で勝ち切る難しさを感じた」と率直に認めた。

 準々決勝までは40分ハーフ、延長戦なしという大会のレギュレーション。「延長があれば力のあるチームが出てくるかもしれないけど、(延長が)ない以上、(80分を)守り切ればチャンスがある大会。難しさはあった」。1年時から名門の最終ラインを守ってきたDFは昨年度の全国高校選手権でもレギュラーを務めた。初戦の2回戦は米子北に3-0で勝ったが、3回戦で東福岡に0-0からPK3-4で敗退。今大会も1回戦は京都橘に1-0の完封勝利をおさめたが、この日またしても0-0からのPK戦に屈した。

「前育のほうが気持ち的に一つ上だったのかなと思う」。2年間失点ゼロで守り切りながら、早期敗退に終わった杉岡は、あらためて全国高校選手権という大会への思いを強めていた。「素晴らしい大会だったし、貴重な3年間だった」。卒業後は湘南入団が決まっている。「プロに行く以上、活躍して市船に恩返ししたい」と話すキャプテンは「何らかの形でまた高校サッカーに携わりたい」と、現役引退後の“夢”も語った。

「スタッフでも何でもいいので、この舞台で優勝したい。この難しい大会で優勝したい。プロになっても、こういう気持ちになる大会はないと思う」。たとえ選手ではなくても、いつの日か市船の“一員”としてまたこの舞台に戻ってくる。杉岡は高校3年間の思い出と感謝を胸に、次なるステージへ進む。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

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