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初戦欠場の鹿児島城西CB田實、仲間を信じて出場機会得て恩返しの完封勝利

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[1.2 全国高校選手権2回戦 鹿児島城西高0-0(PK4-2)長崎総合科学大附高 等々力]

 出場機会を与えてくれた仲間たちのために守り抜いた。鹿児島城西高は初戦で欠場したCB田實康人(3年)が先発フル出場。184cmの高さを活かし、長崎総合科学大附高の攻撃を跳ね返した。

 大会直前に左太ももの負傷が再発。本人は北陸高との1回戦出場の意志を見せたというが、小久保悟監督は「勝ったらきょう必ず必要になってくる。『他の選手を信じろ』と言っていた」。

 今季プリンスリーグ九州で2敗している強敵・長崎総科大附に勝つためには、必ず田實の力が必要。勝ち上がるため、2回戦でよりコンディションの良い状態で出ることを決断した背番号4はこの日、恩返しのプレーをすることを誓っていた。

「(初戦で)出れなくて凄く落ちていたんですけど。(コーチや仲間たちが)『信じろ』と。仲間を信じた結果、きょう試合に出れた。競り合いで絶対に負けないことを意識していました」

 ゴールキックも、FKも、クロスも全て跳ね返す準備をしていた。そして相手の180cmFW宇高魁人に何度も競り勝つなど、CB生駒仁(2年)とのコンビで完封勝利。王者・東福岡高と戦う3回戦進出を決めた。

 入学当初CBで、1年前の新チーム結成後はFW。そして総体予選から再びCBを努めてその武器で道を切り開いてきた田實は「総附(長崎総科大附)や北陸さんの分まで、チャレンジャー精神で謙虚に戦っていきたいです」と次も仲間たちのために勝利することを誓っていた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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