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「今までにない、いいプレー」指揮官賞賛! 佐野日大はFW野澤が駒大高強力DFの圧力に耐えて攻撃の起点に

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佐野日大高の前線で躍動したFW野澤陸

[1.5 全国高校選手権準々決勝 佐野日大高2-1駒澤大高 フクアリ]

「野澤が頑張って耐えてくれて。(前線で)3対1とか4対1の状況なんですけど、『オマエが前向いてやってくれれば絶対に周りが信じて抜かしてくれるからそこをやろうと』と。本当にきょうは今までにないいいプレーをしてくれたと思います」。

 佐野日大高は最前線に位置するFW野澤陸(3年)が海老沼秀樹監督の期待を上回るようなプレー。強力DF陣の駒澤大高相手に囲まれながらもボールを懸命にキープした。

「自分はキツイんですけど、自分が1秒でも2秒でも時間をつくることによって仲間が攻撃できるんで、そこはハードワークすることを意識しました。(駒大高のDFは)前には強いけど後ろに弱いと聞いていたので、自分が収めて裏へ抜けていくことを意識していました」。佐野日大は自陣で我慢の試合運び。それでも彼が前線で身体を張ってボールを収めたことによって、チームは勇気を持って人数を懸けたカウンター攻撃にチャレンジし、相手を押し返すことができた。

 対戦相手の駒大高CB齋藤我空(1年)も「競り合い強いし、(空中戦で抜群の強さを誇る佐藤)揺大さんも勝てるか勝てないかだったのでそこを抑えられなかったことが自分たちのミスだったと思います」と相手の起点を潰しきれなかったことを悔しがる。その野澤は0-1の後半26分、自陣からのFKに競って左DF梅澤崚(3年)の同点ゴールの起点となるなど得点にも絡んだ。

 先輩からのアドバイスも効果を発揮した。OBでFC東京や栃木でプレーしたMF小林成光にアドバイスを受けたという野澤は「先輩に試合見てもらって(DFを背負う部分など)自分に足りないところを教えてもらいました。(きょうは)意識してやりました。そうしたら2点とも起点となれたんで良かったです」。夏まではボールを捌くタイプのボランチだったが、チーム事情でFW転向。「凄く悩んだ」という日々を乗り越えてチームに貢献できるFWとなった野澤が初の4強入りに大きく貢献した。

(取材・文 吉田太郎)
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