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駒澤大高は2年連続準々決勝で涙……1年生CB齋藤「来年、再来年しっかり破っていきたい」

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駒澤大高CB齋藤我空は来年、再来年に8強の壁を破ることを誓った

[1.5 全国高校選手権準々決勝 佐野日大高2-1駒澤大高 フクアリ]

 1年前と同じ準々決勝で再び1点差に泣いた。駒澤大高は後半22分に交代出場のMF米田泰盛(3年)のゴールで先制したが、4分後に追いつかれると、後半アディショナルタイムの失点によって1-2で逆転負け。昨年度の準々決勝で東福岡高に0-1で敗れたのに続く、準々決勝敗退となった。

 大野祥司監督は「メンタルのところ。(4-0で勝利した)山梨学院の時は謙虚にやれたと思う。やっぱり甘いんですかね。技術云々じゃないと思います。(快勝の後で)行けるんじゃないかというのがあったかもしれない」。2年連続で東京都予選を制して全国ベスト8進出。だが、指揮官は「もっと行かなきゃ行けなかった。選手の能力あるのに申し訳ない」と右SB高橋勇夢主将(3年)やCB佐藤瑶大(3年)ら昨年からの主軸の多くを残しながらも勝てなかったことを残念がっていた。

 大野監督が「1番泣いていた」と説明したのが、1年生CBの齋藤我空だ。入学直後の6月の関東大会では優勝に貢献して大会優秀選手選出。東京都選抜の一員として出場した岩手国体でもチームのベスト4進出に貢献したDFはこの日も高い守備能力を発揮していた。相手のカウンターをスライディングタックルで阻止。危険を察知してカバーし、簡単にはシュートへ持ち込ませなかった。

「後半は自分たちのペースでやれているかなと思ったんですけど。攻撃の時間が長かった時に自分たちの守備の意識が薄くなってしまっていた。それで一瞬の隙を相手は確実に突いてきて。“選手権らしい”やられ方をしてしまった」

 初の選手権は手応えと課題の残る大会に。「個々の能力、身体の出来とか、当たりとか自分細くて全然かなわなかったんですけど、対人には自信があったので対人の部分では負けていなかったと思う。あまり突破はさせなかったと思うんですけど。自分の課題を改善していきたい」

 全国ベスト8まで連れてきてくれた3年生たちには感謝しかない。「3年生が支えてくれたから自分も好きなプレーができた。ベスト8の壁は本当に厚い。来年、再来年しっかり破っていきたい。埼スタでやるのが自分の夢だった。あと一歩で負けてめちゃくちゃ悔しい。現実を受け止めて借りを返していきたい」。2年生として迎える来年。下級生だが、この1年間に十分な経験を積んだDFはチームリーダーのひとりとして赤黒軍団を引っ張る。

(取材・文 吉田太郎)
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