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前橋育英が5戦無失点で初V王手!!佐野日大との北関東対決制し2年ぶり決勝へ

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前橋育英が2年ぶりの決勝進出で初優勝に王手をかけた

[1.7 全国高校選手権準決勝 前橋育英高1-0佐野日大高 埼玉]

 第95回全国高校サッカー選手権は7日、準決勝を行い、埼玉スタジアムの第2試合では前橋育英高(群馬)と佐野日大高(栃木)が激突した。前橋育英は前半30分にMF高沢颯(3年)が決勝点。1-0で北関東対決を制し、準優勝した14年度大会以来、2年ぶり2度目の決勝進出を果たした。悲願の初優勝、群馬県勢としても史上初となる優勝を懸け、9日の決勝では同じく初優勝を目指す青森山田高(青森)と対戦する。

 前橋育英はここまで全4試合にフル出場してきた右サイドバックのDF後藤田亘輝(2年)が欠場。代わって本来はセンターバックのDF松田陸(2年)が右サイドバックで先発し、DF小山翔(3年)と出場停止明けのDF角田涼太朗(2年)がセンターバックを組んだ。佐野日大はMF小澤亮祐(3年)とFW大熊啓太(3年)が2試合ぶりに先発し、3日の3回戦・一条戦(2-2、PK4-3)と同じスタメンだった。

 試合は序盤から前橋育英のペースで進む。前半4分、FW人見大地(3年)のポストプレーからFW飯島陸(2年)がフィニッシュに持ち込むが、左足のシュートはGK中村一貴(3年)がセーブ。同14分にはDF渡邊泰基(2年)の左クロスからこぼれ球をMF岩下航(3年)が右足で狙ったが、DF今泉優作(3年)の体を張ったブロックに阻まれた。

 佐野日大を押し込む前橋育英は前半26分にもチャンスをつくる。中央をドリブルで運んだMF大塚諒主将(3年)がマークを引き付け、左サイドでフリーの高沢へパス。高沢は中に切れ込み、右足でシュートを打ったが、ミートできなかった。我慢の時間が続く佐野日大も同29分、MF小林拓海(3年)のシュートがPA内中央でFW長崎達也(3年)の足下に入り、鋭い反転から右足を振り抜いたが、GK月田啓(3年)のビッグセーブに阻まれた。

 すると直後の前半30分、前橋育英は角田のロングフィードから飯島が左サイドのスペースに飛び出し、マイナスの折り返しを高沢が右足ダイレクトでゴール右隅に流し込んだ。高沢は待望の今大会初ゴール。5バックでゴール前を固める佐野日大の堅守をこじ開けた。

 1点リードで折り返した後半も前橋育英の攻勢が続く。後半8分には左サイドからのアーリークロスに人見が高い打点のヘディングで合わせたが、GK中村が鋭い反応で弾き出した。佐野日大も同15分、ドリブルでPA内に仕掛けた左足を振り抜くが、小山がブロック。後半18分にMF赤間虹都(3年)、同23分にFW本石捺(3年)を投入し、同点ゴールを目指したが、今大会無失点を続ける前橋育英の壁が立ちはだかった。

 1-0のまま試合を進める前橋育英は後半34分のピンチも角田が難しい体勢からクリアするなど、最後まで守備陣が集中を切らさない。終盤は佐野日大の猛攻に遭ったが、そのまま1-0で90分間を終え、全5試合、410分間無失点で2年ぶりとなる決勝に駒を進めた。悲願の全国高校選手権初優勝に王手をかけた“タイガー軍団”。99年度の市立船橋以来となる無失点優勝も懸かる決勝では、全国高校選手権では初対決となる青森山田と激突する。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

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