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元U-19日本代表FW木下康介、スウェーデンのHBKに加入へ…地元紙がインタビュー

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U-18日本代表時代のFW木下康介

 これまでドイツ下部リーグでプレーしてきた元U-19日本代表FW木下康介が加わるクラブはスウェーデン1部に復帰したハムスタッズBK(HBK)のようだ。近々に入団発表を控えていると報じる地元紙『ハッランズポステン』は22歳のFWとのインタビューを掲載した。

 横浜FC下部組織出身の木下は2011年夏にマンチェスター・シティでトライアルを受け、当時同クラブの監督を務めていたロベルト・マンチーニ氏にもそのポテンシャルを認められたことが当時大きな話題を呼んだ。しかし190cmの長身を誇るフォワードはシティから入団オファーを受けたものの、最終的にはそれを断り、2013年1月に、よりトップチームへの道のりが短いと判断したフライブルクのU-19チームに加わることを選んでいる。

 そのフライブルクでは半年後に2軍にあたるU-23チームに昇格。だが、インタビューでも語るとおり、3年半過ごしたクラブでは「親善試合やカップ戦で何度かベンチに座っただけです」とトップチームでの出場には至らなかった。さらに背中の負傷を抱えていたため、2シーズンほど離脱を繰り返していた事情も明かしている。

 それでも木下はフライブルクに加わったことに対して後悔の気持ちはないようだ。「僕はヨーロッパのサッカーが好きで、ドイツに限らず、ずっとヨーロッパでプレーすることを夢見てきました」と語るアタッカーは、「フライブルクではたくさん学び、戦術面やフィジカルにおいて成長し、欧州のサッカーで必要なタフネスや闘争心を身に着けられました」と振り返っている。

 昨季限りでフライブルクを退団した木下は昨秋にはドイツ4部のホムブルクに加わったが、わずか数か月(4試合1ゴール)を過ごした同クラブとの契約を年明けに解消。昨年はHBKでトライアルを受けていたことが今回の入団オファーにつながったようだ。現役時代は広島(1993-94)や神戸(1995-1997)でプレーし、コーチも務めた経歴を持つHBKのヤン・ヨンソン監督が「僕の代理人を知っており、状況も知っていたので」と木下。

『ハランズポステン』によると、木下は年末年始は日本で過ごし、9日にHBKの練習に合流したという。新チームについては、「去年は1週間ここの練習に参加したときにほとんどの選手たちと知り合ったので、早めに馴染めると思います。HBKは良いチームだと思いますし、ここに残りたいです」と好感触を得ているようだ。

 またスウェーデンのサッカーについて聞かれた木下は次のように返答した。

「もちろんヘンリク・ラーションやズラタン・イブラヒモビッチのことは知っています。フレドリック・ユングベリもHBKでプレーしたと聞きましたが、彼が昔いたドレッシングルームを使うのは僕にとって本当に大きな名誉です。ユンベリのようにプレーし、彼と同じようなキャリアを送りたいです」

 スウェーデンに向かった理由について「ヨーロッパに残ることを目指していたし、欧州のリーグがほかの世界各地のよりか優れていると思っていますので」と語る木下。スウェーデンの古豪の一つとは言え、近年は2部降格も経験したHBKで、プロ選手としてようやくスタートラインに立つことになる。


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