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「1年近く酒を飲みまくっていた」トッテナム時代の荒れた生活を振り返るボアテング兄

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 昨夏にラス・パルマスに加わり、主力選手として奮闘する元ガーナ代表MFケビン・プリンス・ボアテングだが、キャリアを早い時期に捨てる可能性があったという。英紙『ガーディアン』のインタビューでトッテナム時代の廃れた生活習慣を振り返っている。

 ベルリン生まれのボアテングは2007年夏にヘルタ・ベルリンからトッテナムに加入。当時20歳だった攻撃的ミッドフィールダーに対し、トッテナムは移籍金540万ポンド(当時約13億円)を投じた。だが、新天地に向かうとマルティン・ヨル監督が希望していた選手ではなかったことが発覚した。

「マルティン・ヨルには(加入)1か月後に望んでいないと言われた。それで僕は誰をも敵に回したんだ。完全に孤立したね。『僕を欲しくないんだって?じゃあ、人生を楽しんでやるさ』とね。今になってどれほどダメになってたか理解するようになったが、僕は週6でクラブに出かけ、1年近く飲みまくっていた。だが、まだ20歳だったんだ。上手くいかないことなど考えることはなく、金が入ってくるのを見ながら『オーケー、僕はどこか他の場所で遊んでれば良いじゃないか』と言って、女、ナイトクラブ、仲間…悪い仲間と一緒にいた」

「僕は家を出て、家族や友達から離れた。当時の嫁にも逃げられ、完全に一人になってしまった。友達はいたけど、『一体何をやってんだ?練習しろ』と話してくれるような本当の友達ではなく、『出かけようぜ』と言う友達だった」

 1年近くこのような日々を繰り返したボアテングは、ある朝気がついたという。

「毎日朝の6時まで遊んでたんだ。体重も95キロあり、酒や不健康な食事で体が腫れあがっていた。そして僕は自分に言い聞かせたんだ。『これは僕のはずがない。僕はこのようなヤツになりたくない。僕のなかにはフットボールプレーヤーがいるんだ』と。友達、本当の親友2人に電話し、彼らに来てもらった。一緒に冷蔵庫、家の中を掃除したんだ。その日、僕は『もう止せ』と言った。もう酒を飲まず、遊ばなくなった。健康な食生活を送りたかったので料理を始めた。一日ですべてを変えたんだ」

 ドイツ代表DFジェローム・ボアテングの異母兄弟であるケビン・プリンスはトッテナムからレンタルでドルトムントやポーツマスに送り出され、後にはミランやシャルケなどでもプレーした。昨夏から所属しているラス・パルマスでは公式戦16試合に出場し6ゴールを記録し、リーガの11位につけるチームをけん引している。

 当時のロンドンでの生活については「愚かだった」と振り返りつつ、「でもそれも今の僕につながっている」と締めくくっている。

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