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明治大MF中村健人が語る大学1年目の現実とこれから、必要なカラダの変化

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大学進学後、カラダの使い方の意識も変わったというMF中村健人

 ライバルに差をつけるのは技術だけじゃない。スキルを支えるカラダのフィットネス、コンディショニングが万全でなければ、自分の持っている技術を100%発揮することはできない。がむしゃらに鍛えればいいわけでもない。キミは自分のカラダを理解し、自分のカラダに適したトレーニングができているか? ハードな練習や試合の直後に何をするか。そこでライバルとの差はついている。

 練習時に「テックフィット」をカラダに身につけ、「アミノバイタル」をカラダに取り込む。アディダスとAJINOMOTOによる“テックフィット×アミノバイタル”は「挑めるカラダPROJECT」として、部活生が次の負けられない試合で最大限のパフォーマンスを発揮するための「明日、勝つためのルーティーン」を提唱する。


 変わった環境に順応するのに精一杯だった大学1年目。冬の大学日本一決定戦・全日本大学選手権(インカレ)を経て、明治大のルーキーMF中村健人(1年=東福岡高)はまた新たなステージへ視線を向ける。ただただカラダを大きくするために鍛えていた高校時代とは違い、大学で様々な知識を得た今は、自分に必要なモノの輪郭もハッキリと見えてきた。学びが多かったルーキーイヤーは終わった。これから始まる大学2年目のシーズンは、上のレベルでも通用するためのカラダづくりを本格的にスタートさせる。全ては3年後、プロの舞台へいくために――。

―高校から大学へ進学して、カラダの面で変化が必要だと感じた部分はありますか?
「大学生になって、最初の練習に参加したとき、スピードやフィジカルが全く違うなと思いました。高校の段階では、ある程度テクニックや足元の技術で通用するんじゃないかと、多少の余裕があったのですが、一気にそこが変わって。フィジカルトレーニングなどをやらないといけないなと思いました。

 大学では対人練習が多いのですが、そのときに素走りの時点で高校のときとは全然違うんです。大学では1試合を通して筋力も持たない状況です。12月にはインカレにも出させてもらいましたし、大学に来て1年が経ちましたが、まだまだだなと思います」

―大学1年目は目前のことをこなすのに必死なうちに過ぎた感じでしょうか?
「寮生活ということもあり、1年生は業務とかの仕事がきついので、そっちに意識を持っていかれるほうが多い状況というのはあります。それでも高校のときよりも、大学になってからは戦術的なことが増えたので、ハードワークをするためにもカラダを変えないといけないとは感じています」

―どのように変えていく必要があると感じているのでしょうか?
「ただカラダを大きくして相手を倒すよりも、相手をかわすとか。ゲームのなかで自分の姿勢を崩さないためにはどうするかという部分ですね。大学に入って、そういうことを学びだしてからは、そこを練習から意識してやっています」

―カラダを大きくするよりも、今は新しいカラダの使い方を意識的に叩き込んでいるんですね。
「はい、高校のときはとにかくパワーをつけなければいけないと思っていましたし、サッカーである程度キープしたり、余裕を持たせるために筋トレをしないといけないと思っていたんですけど、大学に入ってからは、いかに全身を使って最大限の力を出すかだと考えるようになりました」

―ただ一箇所の筋肉トレーニングをして、カラダを大きくすることが正解ではないと?
「全身の筋肉を使ってあげることで、長時間やっていても疲れないとか。なるべくひとつの箇所の筋力に負担をかけるのではなく、全身を使っているからこそ、他の人よりも当たりが強いとか……そういうのをフィジカルトレーニングで学んでいるので。大きくするのではなく、自分の特徴に合った動ける筋肉をバランスよく付けることが大事だと思います」

―全身を無駄なく使うことでプレーは大きく変わりますか?
「全身を使うことでスピードとかも変わったと思いますし、ステップとかも今まで何回かやったら疲れていたのが疲れなくなりました。まだ身体に根付いていないので、常に意識してやっています」

―今の時点で一番強化しなければいけないと感じている部分はどこになりますか?
「反転、逆向きになるときの力ですね。自分は側筋が弱いので、ここはつけないといけないなと思っています。体幹で鍛えたり、チームでは火曜日に全身運動での動作をやったりしています。明治大では水曜日のゲームが終わった後に、色々なジャンプとかで追い込みをかけます。今年からフィジカルコーチが来たので、そういうトレーニングをしていて。海外選手の動画を見て、今までになかったトレーニングで勉強になります」

―カラダに外から呼びかけるだけでなく、内からという部分ではサプリメントなどは摂りますか?
「高校生のときはプロテインや色々なサプリメントを試したりしていましたけど、大学に入ってからは、そこまでの余裕がないですね。高校時代はチームがそういうことへの意識が強くありましたし、個人としての時間にも余裕があったのですが、大学に入ってからはバタバタでそこまでやっていないのが現状です」

―東福岡では試合前とハーフタイムに塩を摂っていたんですよね。
「高校時代からそういうルーティーンはありました。大学でも試合後にアミノ酸やオレンジジュース、バナナが用意してあるので、そのときは摂っています。ただ、1年生の今はあまり時間にも余裕がないので、もっと簡単に摂れると助かるなという気持ちもあります」

―日々の食事面で意識していることはありますか?
「その日の食事は意識しています。朝の練習後、すぐに授業へいくので、トレーニングが終わってからの時間はあまりないのですが、食事は摂るようにしています。寮で目玉焼きやソーセージなどは出るので。練習後に先輩がお風呂に入るタイミングとかの5分や10分で急いで食べたりしています。昼は大学で弁当が出ますが、夜は寮で食べたり、近くの定食屋さんにいくことも多いです。そういう時は油ものは控えるようにしています」

―明治大の選手でカラダに気を使っているなと感じる人はいますか?
岸本英陣くん(3年=帝京大可児高)とかは、カラダのことをすごく気をつけていますし、プロテインをしっかりと飲んでいる印象があります。フィジカル系の選手はそういう人が多いですね。プロになる道渕諒平くん(4年=仙台ユース)も、体幹をしっかりとやっているイメージが強いです」

―コンプレッションインナーに対してはどんな印象がありますか?
「インナーは絶対にないとだめですね。上に着ているウェアがそのまま肌につくのは嫌で、少し気持ちが悪い感じになるので、自主練習のときから必ず着ています。着ることで気持ちも引き締まりますし、気持ち的にも“サッカーをするんだ”という感じになります」

―テックフィットを着ての印象は?
「ほどよくフィットして、着やすいですし、“気持ち”が入るスイッチになります。ウェアで気にするのは一番は着心地とか、プレー中に気にならないかを優先しますね」

―大学1年目を終えて。Jクラブと練習試合する機会もありましたが、改めて違いを感じた場面はありましたか?
「やっぱりプロの選手は上手いし、賢いと感じました。後ろの選手、フィジカル、スピードがある選手はカラダづくりはしっかりしているんだなとも思いました」

―もっともカラダが強いと感じた選手は誰でしたか?
「一番びっくりしたのは浦和レッズと練習試合をしたときの、槙野智章選手でした。すべてがデカイなと……。カラダがしっかりしていて、ふくらはぎとかもすごかった。僕とは全然違ったので。勝てる感覚? はまだないですね(苦笑)。ああなれるように頑張らないといけないです」

―これから大学2年目へ向けて、取り組む部分はどこになりますか?
「カラダの使い方の意識は毎日の練習で学んでいますが、今はちょうどカラダづくりを本格的に始めようかなと思っているところです。大学サッカーのスピードにも結構慣れてきて、12月にはインカレにも出場できたので。ある程度は大丈夫だなという感覚が出てきて、多少の余裕もできてきました。これからは体幹と、身体をひと回りは大きくしたいかなと思っています」

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