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大前がCKから決勝点をアシスト!開幕戦へ課題も指摘「リスクを犯さないと得点できない」

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決勝点をアシストしたFW大前元紀

[2.11 プレシーズンマッチ 大宮1-0群馬 NACK]

 新10番が存在感を示した。初めて大宮アルディージャの本拠地NACK5スタジアム大宮に立ったFW大前元紀がピンポイントクロスで“初”アシストを記録した。

 開始早々の前半1分、PA後方で獲得したFKで右足で蹴り込んだシュート性のクロスはGKに弾き出されたが、続く右CKで再びキッカーを務める。「(江坂)任のところを狙った。完璧なボールだった」とフリーの江坂に絶妙なクロスを供給し、先制点をお膳立てした。

 フィニッシュまでは持ち込めなかったが、連携は少しずつ向上している。前半18分、最終列のDF菊地光将からの鋭い縦パスに反応して前を向いた場面には「何か出来そうな気がした」と手応え。前半40分には左サイドで同じく新加入のMF長谷川アーリアジャスールとのワンツーから抜け出すなど、攻撃の形は見えてきている。

 押し込まれた時間帯は下がった位置で攻撃の組み立てに参加。「ボールに触ってリズムをつくるのも好き。トップ下の動きにも対応していけたら」と、味方を生かすプレーも見せた。「攻撃はリスクを犯さないと得点できない。ミスを怖がらないで、もっと危ないところにどんどん(パスを)入れてきてほしい」とチームメイトに要求した。

「後ろには巧い選手がいるし、ボールはつなげているけど、シュートシーンが少ない。シュートまでいく形を増やしていきたい」。チームの課題は浮き彫りになっているが、勝ち切れたことは好材料だ。沖縄、宮崎キャンプの練習試合は4分1敗と未勝利だっただけに、「キャンプ中も失点していた中で、ゼロで抑えて勝てたのは良かった」と無失点勝利を喜んだ。

 今月25日のJ1開幕戦・川崎F戦(NACK)まで2週間。「(プレシーズンマッチと)Jリーグの雰囲気はまた違う」と気を引き締めながらも、「焦んないっす。焦ったことないっす(笑)」と気負いはない。昨季はJ2リーグ戦で18得点を記録。稀代の点取り屋は開幕戦に向け、「個人としては点を取ってチームに貢献したい。ゴールを決めたい」と力強くゴール奪取を誓った。

(取材・文 佐藤亜希子)

●2017シーズンJリーグ全クラブ練習試合

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