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[MOM2052]熊本国府GK杉本丈紘(2年)_ピッチの「ボス」が納得の積極プレーで2試合連続無失点

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後半30分、熊本国府高GK杉本丈紘主将が身体を張ったプレー

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.11 九州新人大会予選リーグ第2節 熊本国府高 0-0 佐賀学園高 佐賀県総合運動場陸上競技場]

 試合終了直前の後半30分、自身も納得のプレーでチームを救った。PAへ放り込まれたFKを熊本国府高GK杉本丈紘主将(2年)が思い切り良く飛び出すと、キャッチしたGKは突っ込んできた相手選手と激しく交錯。その後暫くピッチに倒れ込んだが、走り込んでくる相手が視界に入っても、接触を怖れずに勇気を持ってやりきったプレーを“この日一番のプレー”として胸を張った。

「相手が前がかりになった時に、ハイボールの飛び出しは自信もあるので。積極的にできて良かったです」。決勝トーナメント進出のために1点が必要な佐賀学園高はミドルシュートやクロスなどがむしゃらに1点を奪いに来ていた。

 それでも熊本国府は「キャプテンもしながらGKなので難しい。チームの中では一番の“ボス”というか、一番上の存在として、ここぞのシーンで止めてチームを救えるようなGKになれれば勝利に近づける」というGK中心に無失点。この日の杉本は相手エースFW中島廉史(2年)を警戒し、試合を通して駆け引きしながらDF背後へのパスに冷静に対応した。そして身体を張った積極プレーで完封。チームのブロック2位、決勝トーナメント進出に大きく貢献した。

 強豪を束ねる主将について、佐藤光治監督は「一番は人間性ですね。マジメだし、リーダーシップもあるし、キャプテンとして声出してやろうぜと言える」と任命理由を説明する。その主将は県内2冠、全国高校総体に出場した先輩たちの良いところだけでなく、悪かったところからも学んでそれ以上のチームを作る意気込み。「プレッシャーがとてもあるんですけど、去年の先輩たちのカラーを出しながら自分たちのカラーを出していく」と誓っていた。

 杉本にとって憧れのGKはイングランド代表GKジョー・ハートだ。「積極性があって、ダイナミックなプレーをしつつ、冷静さを保っている」という理由。自身も持ち味である迫力ある飛び出しを発揮しながら、冷静さを保ち続けて、次戦も無失点で終える。

(取材・文 吉田太郎)

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