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[新人戦]味方も驚くほどの大声でパス要求、長崎総科大附FW荒木が九州決勝で決勝点

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前半20分、長崎総合科学大附高は勝ち越しゴールを決めたFW荒木駿太が歓喜のダッシュ

[2.13 九州新人大会決勝 長崎総合科学大附高 3-1 神村学園高 佐賀県総合運動場陸上競技場]

 同点に追いついた直後の前半20分、長崎総合科学大附高は1分前にゴールを決めていたFW西原先毅(2年)が中央のスペースへ切れ込んでいく。シュートまで持ち込もうとする西原の前方に大声でボールを要求する背番号7が走り込んでいた。

「駿太が相当呼んでいたので。あんな、呼んでいたので」という西原が出したスルーパスを受けたFW荒木駿太(2年)が「トラップしたあと、かわしてシュートを打つまでのイメージができていた」というとおりにDFをかわしてから右足で勝ち越し点を流し込んだ。

 普段からボールを要求することを大事にしているという荒木。「小嶺先生からも『要求は大事』だと。要求しても人に聞こえなかったらそれは要求じゃないので、本気で呼びました」。その声が仲間に届き、「めちゃくちゃ点取りたかった」というゴールに繋がった。

 今大会ではそのドリブルシュートで対戦相手の脅威となった。特別なスピードがある訳ではないが、巧みに対峙するDFの逆を取って抜き去り、決定的な仕事をしてのける。昨年のチームではスーパーサブとして重宝されていたが、今大会はU-18日本代表FW安藤瑞季(2年)不在の大会でエース級の働きをしてのけた。

 高速ドリブラーとして昨年のチームで存在感を放ったFW右田翔(3年)と朝練習から2人組で練習して、そのドリブルを真似たりしながら武器を磨いてきたという。本人はまだまだボールロストが多いこと、チームメートに迷惑をかけてしまっていることを反省。それを改善して今年、必ず攻撃の柱となる。

(取材・文 吉田太郎)

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