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[MOM426]全日本選抜FW旗手怜央(1年)_「1年間の成果が出た」、違いを示すハットトリック

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ハットトリックの活躍をみせた全日本のルーキー旗手

[2.18 第31回デンソーカップチャレンジサッカー刈谷大会2回戦 全日本選抜10-2関東B・北信越選抜 刈谷]

 圧巻の活躍だった。全日本大学選抜は関東B・北信越選抜に10-2で大勝。FW旗手怜央(順天堂大1年=静岡学園高)はハットトリックの活躍で大量得点したチームのなかでも違いを示した。ルーキーとはいえ、ピッチの上では関係なし。巡ってきたチャンスをものにしての3得点だ。

 前日に行われた大会初戦の九州選抜戦(4-0)では出番はなく、FW中野誠也(筑波大3年=磐田U-18)が2得点の活躍をみせたのをベンチから見届けていたルーキーは「昨日誠也くんが2点決めていたので、自分も2点や3点決められたらと思っていました」と言う。そして、この日の関東B・北信越戦で先発。「昨日勝って、今日負けたとなると、だめだなと思ったので。自分が点を決められれば勝てるという考え」で試合へ入り、結果を残した。

 まずは0-0の前半12分、PA内左のFWジャーメイン良(流通経済大3年=流通経済大付柏高)からのマイナス気味の折り返しを受け、右足で冷静に決めた。1分後には自身2点目。またもジャーメインのスルーパスから右足で流し込んだ。前線の二人が連携を見せての連続ゴール。旗手が「ジャメくんがうまくスルーパスを出してくれて、決めるだけでした」と言えば、ジャーメインは「宮崎合宿から自分と怜央が一番よくやっていて、やりやすかった。本当は逆。怜央が自分にアシストしてくれるのが自分の希望なんですけど、今日は怜央がいい感じに乗っていたので」と笑う。

 その後にチームは2失点を喫し、前半を2-2で折り返したが相手が退場者を出して迎えた後半にまたもゴールネットを揺らしたのは旗手。DF鈴木準弥(早稲田大3年=清水ユース)のロングフィードに抜け出し、右足シュート。「準弥くんが持ったときにうまく裏へ抜け出して、そこからボールが来た。合わせるのは難しかったですが、上手く合わせることができた」。後方からのボールをしっかりとコントロールして決めた。

 旗手のハットトリック達成弾で3-2と勝ち越しに成功した全日本は、そこから一気に8得点。終わってみれば10-2の快勝を飾った。ピッチ内で巡ってきた好機を逃さずに仕事を果たしたルーキーは「結構去年からシュートシーンで焦ってしまって、ふかしたり、枠外が多かった。なのでシュート練習で落ち着いてやったり、練習中からシュートを決めるというのがしっかりできていたので、それが試合で表現できたのかな。1年間の成果が出たと思います」と胸を張る。

 とはいえハットトリックにも満足せず。「3点取るのはすごく難しいのですが……点が取れたのは良かった部分もありますが、もっとシュートを打てるシーンだったり、ミスしたシーンもあるので。そういうところはしっかりやっていきたい」と反省も忘れなかった。

 19日の決勝では関東Aと対戦する。現時点で先発かどうかは不明。それでもシュート精度を向上させたルーキーは「点を取らないと評価されない、数字をとってアピールできれば」と強く誓った。


(取材・文 片岡涼)
●第31回デンソーカップチャレンジ刈谷大会特集

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