beacon

小林悠が先制点もOGで失点…新生・川崎Fは初陣ドローで日本勢ACL初戦全勝ならず

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW小林悠のゴールで先制した川崎Fだが、1-1の引き分けに終わった

[2.22 ACLグループリーグ第1節 川崎F1-1水原三星 等々力]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は22日、グループリーグ第1節を行い、昨季J1年間3位で3年ぶり5度目のACL出場となる川崎フロンターレはホームで水原三星(韓国)と対戦し、1-1で引き分けた。前半10分、FW小林悠のゴールで先制したが、同23分にオウンゴールで失点。そのまま同点で90分間を終え、ホームでのACL初戦は引き分けに終わった。

 昨季限りで風間八宏前監督が退任し、鬼木達新監督がコーチから昇格した川崎F。その公式戦初陣はMF家長昭博、MF阿部浩之、DF舞行龍ジェームズの新戦力3人が先発した。システムは4-4-2を採用。GKチョン・ソンリョン、4バックは右からMF田坂祐介、舞行龍、DF谷口彰悟、DF車屋紳太郎と並んだ。中盤はMF大島僚太とMFエドゥアルド・ネットのダブルボランチで、右に阿部、左にMF中村憲剛。今季からキャプテンを務める小林と家長が2トップを組んだ。[スタメン&布陣はコチラ]

 阿部と中村の両サイドハーフが中に絞り気味にポジションを取り、両サイドバックの攻撃参加を促す川崎Fは、2トップの一角に入った家長も自由に動いて分厚い攻撃を仕掛ける。前半10分には大島の縦パスが相手に当たって浮いたボールに中村が反応。PA内左に走り込んで左足ダイレクトで折り返すと、小林が胸で押し込んだ。

 新キャプテンに就任した小林がチームの今季公式戦初ゴール。勢いづく川崎Fは前半15分にも阿部が強烈な右足ミドルを放つが、GKの好セーブに阻まれた。すると、アンラッキーな形で同点に追いつかれてしまう。前半23分、水原三星はMFヨム・ギフンがPA内左の深い位置に切れ込み、マイナスのクロス。これが自陣ゴールに向かって守備をしていた谷口の足に当たってそのままゴールマウスへ。痛恨のオウンゴールで試合は振り出しに戻った。

 それでも川崎Fの攻勢は続く。大島が抜群のテクニックでパスをさばき、鮮やかなパス交換で水原三星守備陣を翻弄。前半36分には敵陣で相手のトラップミスを奪った中村が縦に入れ、小林の横パスをフリーの阿部が右足で狙ったが、惜しくもゴール右へ。決定的なチャンスを生かせず、前半は1-1で折り返した。

 後半は一転して膠着状態が続き、両チームがなかなか決定機をつくれない。川崎Fは後半27分に最初のカードを切り、阿部に代えてDF奈良竜樹を投入。昨季、2度の左脛骨骨折に見舞われた奈良は昨年9月22日の天皇杯3回戦・千葉戦以来、約5か月ぶりの公式戦復帰となった。

 この交代でシステムも3-6-1に変更。3バックは右から舞行龍、谷口、奈良で、右ウイングバックに田坂、左ウイングバックに車屋がポジションを上げ、前線は小林を頂点に家長と中村がシャドーの位置に入った。

 後半31分、家長が右サイドから左足で上げたクロスは小林にわずかに合わず。同35分にはエドゥアルド・ネットが中盤でボールを奪い、縦パスを受けた家長がフィニッシュまで持ち込んだが、左足のシュートはGKに弾かれた。

 川崎Fは後半37分、大島に代えてMF三好康児、同40分に家長に代えてFWハイネルを投入し、交代枠を使い切る。中村がボランチに下がり、三好とハイネルはシャドーの位置に入ったが、最後まで勝ち越しゴールを奪うことはできず、1-1のままタイムアップ。ここまで浦和、鹿島、G大阪とJリーグ勢がすべてACL初戦を完封で勝っていたが、川崎Fは続くことができず、史上初となる日本勢ACL初戦全勝はならなかった。

(取材・文 西山紘平)

●ACL2017特設ページ

TOP