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「50歳までやれよ」“約束”守ったカズに川淵氏が賛辞、かつての盟友も駆け付ける

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サポーターと開幕戦勝利を喜ぶFW三浦知良

[2.26 J2第1節 横浜FC1-0松本 ニッパツ]

 さながら“同窓会”のようだった。50歳の誕生日に開幕スタメンを飾った横浜FCのFW三浦知良の雄姿を見ようと、家族はもちろん、数多くの関係者や報道陣がニッパツ三ツ沢球技場に押し寄せた。

 Jリーグの初代チェアマンでもある日本サッカー協会の川淵三郎最高顧問もスタンドから試合を観戦。後半12分にミドルシュートがミートせず、GKの正面に飛んだシーンについては「チャンスが良すぎてちょっと慌てた感じがあった」と指摘する一方、「贅沢を言っちゃいけないね」と、Jリーグ史上最年長出場記録を更新したレジェンドを称えた。

 13年5月に都内で行われたJリーグ20周年パーティーで当時46歳だったカズと顔を合わせた川淵氏はその場で「50歳までやれよ」と激励の言葉をかけた。その“約束”を果たしたレジェンドに「これだけストイックに体を維持して試合に出るのは大変なこと」と、あらためて感服した。

 元チームメイトの姿もあった。ヴェルディ川崎時代の盟友でもある武田修宏氏、北澤豪氏らが観戦。カズは「武田さんでしたっけ? 名前を忘れちゃって。北澤さんは知っているけど」とおどけると、どんな言葉をかけられたのかを聞かれ、「タケはいつも何を言っているか分からないから」と、報道陣の笑いを誘った。

 北澤氏はこの日、東京マラソンに出場後、三ツ沢に駆け付けた。カズが交代する直前に間に合ったそうで、試合後には東京マラソンのタイムが4時間を切ったことを報告。「『(自主トレに参加した)グアムキャンプのおかげです』と社交辞令を言っていた」と笑った。

 北澤氏は「大久保(嘉人)も(中村)俊輔もまだまだこれからというふうになるだろうね」と、30代のベテラン選手の刺激となることを期待。「これだけみんなに祝ってもらって、試合がこれだけ幸せな雰囲気になることはない。本当に素晴らしいこと」と感嘆していた。

(取材・文 西山紘平)

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