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[東京都1部L]強さと変化示すも惜敗続く東京武蔵野シティFC U-18。CB猿渡主将「追求していきたい」

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東京武蔵野シティFC U-18のCB猿渡菖汰主将(左)とCB瀬沼ラシード勲太が2人がかりで相手の突破を阻止

[2.26 T1リーグ第2節 國學院久我山高 2-1 東京武蔵野シティFC U-18 國學院大学たまプラーザキャンパスG]

 後半アディショナルタイム、PAやや外側から10番MF中川海(2年)が放った右足シュートは無情にもクロスバーを叩いて跳ね返った。後半押し込みながらも1-2で敗れた東京武蔵野シティFC U-18は後半45分からの2失点によって逆転負けした駒澤大高戦に続いて開幕2連敗。東京都クラブユースサッカー U-17 選手権大会のFC東京U-18戦でも後半終了間際の失点によって2-3で敗れており、悔しい敗戦が続いている。

 攻撃でも守備でも主導権を握るサッカーを表現できたことについては就任1年目の杉浦史浩監督も前向き。また、就任以来、「自立心じゃないですけど、言われてどうこうではなく、自分自身で掴みにいく。また、すり合わせというところは言っている」という杉浦監督は前半14分までに2点を失う“最悪”の立ち上がりから選手同士で状況を伝え合いながら改善し、立て直したことを喜んでいた。

 守備の強度を増すなど3失点目を防いだ東京武蔵野シティFCは0-2の前半45分、高精度の左足を持つ左SB和田朋也(2年)の左足フィードを右サイドからPAへスプリントしたFW中村亜門(2年)が落とし、それをMF倉田一輝(2年)が左足ダイレクトで決めて1点差。悪い流れを断ち切り、好判断と精度を重ねて奪ったゴールについては杉浦監督も「前半1点取り返したところは変化かなと」評していた。

 後半はサイドを破られるシーンこそあったものの、攻守において國學院久我山高から主導権を握る内容。「後ろからもっと前線動かして無失点でやっていきたいと思っています」というCB猿渡菖汰主将(2年)とCB瀬沼ラシード勲太(2年)を中心とした組織的なディフェンスと、多彩な攻撃で相手にストレスを与え続けた。

 だが、シュートまでは持ち込んでいたものの、最後まで2点目を奪うことができず。猿渡は「後半は自分たちのペースでできていたんですけど、決めるところで決めないと厳しいゲームになってしまう。駒澤戦もあと一歩で負けたりしてしまっているので追求していきたいと思っています」と誓っていた。

 この日はゲーム主将のMF佐々木克矢(2年)や右SB草宏禎(2年)がケガのために不在。その中でも中学時代からU-18チームでプレーするエース・中川や猿渡、倉田らを中心に強さを見せていただけに連敗スタートからの巻き返しに期待がかかる。杉浦監督は「良い形は何度かあったので。日々の積み重ねしかない」。まだ精度や立ち上がり、終盤の戦い方の課題などあるものの、個性あり、対戦相手によって戦い方を変えられる特長も持つ東京武蔵野シティFCは、一つの結果によってまた変化する可能性十分。猿渡は「チーム内で話す機会が増えたと思う。もうちょい言っていない選手もいると思うので、みんなですり合わせていければもっと良くなると思います。夏のクラブユース出場とTリーグ優勝を目指して冬はJユースでベスト8まで行けるように。その力はもっていると思うので、全員でそこを目指して雰囲気良くやっていきたいです」と意気込んだ。

(取材・文 吉田太郎)

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