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ナイキが3月20日にフィニッシャー限定プログラムを実施…鵬翔FW宇津元と京都橘FW梅津が先行体験、“ドラゴン”久保から直接指導も

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元日本代表FW久保竜彦氏の指導を受ける鵬翔高のFW宇津元伸弥(左)と、京都橘高のFW梅津凌岳

 ナイキジャパンは『JFA Youth & Development Programme(JYD)』事業の一環として、日本のフットボールに横たわる問題、「得点力不足」を解消するために“フィニシャーをつくりあげる”ことを目的に『NIKE ACADEMY TOKYO』を3月20日に開催する。この企画に先駆けて、特別トレーニングが開催され、鵬翔高のFW宇津元伸弥京都橘高のFW梅津凌岳が一足早くトレーニングプログラムを体験した。

 JYDとは、継続的な日本サッカーの発展ために、さらなる普及や次世代選手の育成を促進することを目的とした日本サッカー協会(JFA)が実施するプロジェクト。このプロジェクトは昨年1月から始動し、12月にナイキジャパンの協力を得て、JYD対象事業にイングランドフットボール協会(FA)のセント・ジョージズ・パークを本拠地に、世界トップクラスの施設でエリートコーチや栄養士のほか、各分野の専門家をスタッフの指導やアドバイスを受けることができる育成機関『NIKE ACADEMY』のトレーニングメソッドを導入したプログラムを実施していくことを発表していた。

 今回行われる『NIKE ACADEMY TOKYO』では、NIKE ACADEMYをベースにしたフィニッシャーのための特別トレーニングプログラムを実施。トレーニングでは、プロ選手として活躍する日本屈指のフィニッシャーや、彼らを直接指導する立場にあるコーチを招聘。より専門的で実体験に基づいた指導を受けることが可能となっている。

 この企画に先駆けて、宇津元と梅津が特別トレーニングを体験。この特別トレーニングは3日間にわたって行われ、第1回では「内に秘めたポテンシャルを見い出す」ことをテーマに、世界で勝負するための自分の武器、まだ自分でも気が付いていない才能・可能性を発掘することを目的に実施された。また、ゲスト講師に、元日本代表FWで“ドラゴン”の愛称で親しまれ、圧倒的なゴールへの嗅覚と絶対的な決定力を誇った久保竜彦氏を招き、トレーニング中に気付いた点などを直接2人に指導していただいた。

 最初に、背を向けた状態からターンしてドリブルに入り、素早くゴールを奪うことを意識した1対1を実施。動き出しの早さ、スピードの変化、フィニッシュの正確さが要求され、最初のトレーニングプログラムということで緊張した様子の2人は、なかなかゴールネットを揺らすことができなかったが、徐々に慣れてくると、ともに持ち味を発揮。宇津元が一瞬のスピードの変化で相手を置き去りにし、豪快なシュートを突き刺せば、梅津も巧みなフェイントで相手を揺さぶり、冷静にコースにシュートを沈めていた。

 次に行われた2対1、3対2では、数的優位の状況でいかに素早く点を取ることができるかを意識。また、疲弊した状態で冷静な判断と正確なシュートを打つ技術も求められた。これには梅津も「練習がハードで正直疲れた」と語っていたが、視野を広く保ち、味方をいかしながらゴールへと結びつけていたのが印象的だった。宇津元も数的優位をいかして強引な突破を試み、ゴールへの意識を高く持ってトレーニングをこなしていた。

 ゲーム形式のクロストレーニングでは、両サイドに2人のフリーマンを配置し、上がってきたクロスに対して、タイミングよくエリアに進入することを目的に実施。さらにシュートを放ったあとは、素早く攻守を入れ替え、切り替えの早さも要求された。最後に行われたフリーマンなしの4対4では、久保コーチが直接2人に体を使って指導する場面もみられ、指導を受けた2人はすぐさま指摘された点を修正してみせ、ポテンシャルの高さを示していた。

 トレーニング後には、この日行ったトレーニングで浮かび上がった課題に対し、改善方法などをレクチャー。久保コーチは宇津元に対して、相手を背負ったときの対応、トラップ後の動き出しについて指摘。「高2であれだけシュート能力があるのがすごい。あとはそれをどこで使うか。受けるまでの流れと受けてからの流れがうまく合わされば、得点する機会が増えると思う」と説明し、マンツーマンで体で相手の抑え方、腕の使い方などを直接指導した。

 また、梅津に対しては、「体ができていない。瞬間的な動き出しが遅い」として、足の指の強化をすすめた。これにより、スピードが速くなるだけでなく、体幹も鍛えられて足腰が強くなることが期待されるが、久保コーチは自身もやっていたというなわとびや、靴下を脱いで裸足になって、足の指だけで前進する練習方法をやって見せていた。「彼はプレッシャーがないところでやっていたらテクニックがあってうまいと思う。そのうまさを引き出すために、今から意識し始めても遅くない」と意識の変化を促した。

 久保コーチの指導に耳を傾け、真剣に言われたことを実践していた2人。宇津元から「練習の中で一番心掛けていることは何か」との質問を受けた久保コーチは、「ボールを持ったとき、走って呼び込んで、自分のボールになったときにイメージで2つ浮かぶことが多かった。最初に浮かんだことをやり抜く。試合では失敗もあったけど、迷いなくプレーすることができるようになった」とフィニッシャーとして心掛けていたことを伝えた。最後に久保コーチは「絶対に上に行くんだというのをもっと表に出してやってほしい」とエールを送った。

 今回は久保コーチを招いて行われたが、第2回では、今季から名古屋グランパスを指揮する風間八宏監督をゲスト講師に招いて、今度は指導者という立場から彼ら2人に指導していただく。また、第3回では現役Jリーガーのフィニッシャーが各校を訪問する予定となっている。このようにプロ選手やコーチから実際に指導受けることができる機会は滅多にあるものではない。チームのため、日本サッカーの未来を背負っていくフィニッシャーに成長するためにも、『NIKE ACADEMY TOKYO』に参加し、世界レベルの指導から技術向上のヒントを学び取ろう。

(取材・文 清水祐一)
3月20日「NIKE ACADEMY TOKYO」に参加したいプレイヤーはいますぐチェック
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