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“何もしていない”川崎Fでの1年間…鳥栖MF原川「一日一日を無駄にしない」

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川崎フロンターレからサガン鳥栖に期限付き移籍したMF原川力

[3.5 J1第2節 川崎F1-1鳥栖 等々力]

 出番は突然巡ってきた。ベンチスタートとなったサガン鳥栖MF原川力だったが、前半19分に負傷したFW小野裕二に代わってピッチへと送り込まれる。いきなりの出場となったが、「つなげるところも蹴って相手ボールになっている場面もあったので、そこを意識しながら試合に入った」――。

 昨季加入した川崎Fから鳥栖に期限付き移籍で加入を決断。昨夏行われたリオデジャネイロ五輪の経験が、自身の心を動かしたと語る。

「五輪や(親善試合の)ブラジル戦でギャップをものすごく感じた。そのギャップを鮮明に覚えているので、できるだけ早く埋めたいと思った。そこを埋めるためには、やっぱり試合に出ないといけない。鳥栖でも定位置争いはあるけど、チャレンジしたかった」

 開幕戦となった柏戦ではMF福田晃斗の体調不良もあり、先発出場を果たして自身J1初得点となる直接FKを突き刺した。結果を残したものの川崎F戦では福田が復帰し、原川はベンチスタートに。だが「ショックはなかった」と笑うと、「途中出場で出たら何かしないといけないし、プレーのイメージを持っていた」とイメージを膨らませていた。

 積極的にボールに絡もうとするだけでなく、守備に回れば激しく体を寄せて相手攻撃を寸断しようと試みる。攻守に奮闘すると1-1で迎えた試合終了間際には、自ら得たFKで「蹴る気満々でした」とキッカーを務めたものの、シュートは壁にはね返されてしまった。「あそこを決めていたら多分勝っていたと思う。勝ち切るチャンスがあったので、勝ち点3がほしかった」と悔しさを滲ませた。

 川崎Fでの1年間は「何もしていない」と唇を噛む。悔しい思いをしてきたからこそ、今年こそはピッチ上で輝きを放とうと「本当に、一日一日を無駄にしないように過ごしたい」と力強く語った。

(取材・文 折戸岳彦)
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