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5月開幕のU-20W杯メンバー入り、先発奪取へ!U-20日本代表候補が2日間のショートキャンプで競争とチーム強化

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 昨年開催されたAFC U-19選手権で初優勝した“東京五輪世代”、U-20日本代表候補が7日、都内でショートキャンプをスタートした。今年初めての合宿は前日にMF三好康児(川崎F)が辞退したほかCB中山雄太(柏)、MF堂安律(G大阪)らが不在となっているものの、エースFW小川航基(磐田)やチームリーダーのMF坂井大将(大分)、“飛び級招集”されている15歳のFW久保建英(FC東京U-18)らが参加。20年東京五輪で主力を担う97年生まれ以降の世代のU-20W杯(韓国、5月20日開幕)へ向けた準備が最終段階に突入した。

 この日、フォーメーション練習や15分間のゲーム練習などを行ったU-20日本代表候補。内山篤監督が「正直言って5月までそんなに時間がないものですから、(今日は)守備の確認と攻撃の精度を高めて行こうと」と口にしたように、本大会までの時間は少ない。テストの機会は今回のショートキャンプと今月下旬に開催される予定の海外遠征などわずかだけだ。本大会へ向けて誰が戦うことができるかという見極めの段階。当落線上の選手達にとっては数少ないアピールチャンスとなっている。

 今回の候補合宿は小川や坂井、CB冨安健洋(福岡)、MF神谷優太(湘南)、右SB藤谷壮(神戸)といったアジア予選の主軸メンバーが招集されている一方でGKはAFC U-19選手権メンバー3人ではなく、GK辻周吾(鳥栖)とGK波多野豪(FC東京)の2人を招集。また昨年ケガに苦しんだMF佐々木匠(仙台)や、J1で開幕戦から先発を務めているMF森島司(広島)、ルーキーながら湘南の先発を獲得し、すでにJ2でゴールも決めているDF杉岡大暉(湘南)、DF浦田樹(北九州)、MF針谷岳晃(磐田)、FW邦本宜裕(福岡)というアジア予選のメンバーを外れた選手たちを招集している。そして内山監督が「戦力になる。将来性もある」と評した注目FW久保やU-18世代の大型MF伊藤洋輝(磐田U-18)も候補メンバー入り。アジア予選メンバーに彼らを含めた競争を勝ち抜いた23人が世界で戦う権利を得ることになる。

 先発争いもまたリスタート。杉岡は「(クラブで)試合に出れればこっちに来れると思っていた。チャンスを掴めるようにしっかりしたい」と語り、小川は「自分も含めて安泰な選手は一人もいないと思いますし、この合宿ともう1回、2回の遠征ですべてが決まってくるくらいの気持ちでいます。チームメートの特長を知るということがチーム力の上がる一つのポイントだと思っているので。この選手はこういう持ち方とか動き出しやすいとか、そういう点など掴んだものが結果に繋がると思う」と口にする。競争とチーム強化。昨秋、アジアの戦いを体感した選手、メンバーに入れなかった悔しさを味わった選手達の中で、より半年間の成長を示した選手がポジションを勝ち取ることになる。

 日本にとって5大会ぶりの出場となるU-20W杯。内山監督は「彼らが5大会ぶりに世界の切符を力で奪い取ったので怖れることなく、3戦は保証されたので、4戦、5戦とできるように良い準備をしていきたい」と語った。今回、23名のメンバー入り、先発を懸けた争いは2日間。U-20日本代表候補は8日にFC東京と練習試合を行い、2日間の合宿を終える。

(取材・文 吉田太郎)

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