[3.12 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ G大阪ユースA 1-2 阪南大高 J-GREEN堺]

　フットボールと「ガチ」で向き合うユース年代のプレーヤーたちが、自身とチームの成長を目指す第3回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」大阪大会の2日目が12日、J-GREEN堺で開催された。1位トーナメント準決勝でガンバ大阪ユースAと阪南大高が対戦。終了間際にFW高津成央(新2年)が決めた決勝ゴールによって阪南大高が2-1で勝利した。

　今季、プレミアリーグWESTでも対戦する強豪同士の対戦とあり、“ガチ度”は今大会でも屈指。開始から白熱した攻防が繰り広げられた。先にチャンスを作ったのは、「ボロ負けだけはするな。相手よりも足りない所を確認しろ」と濱田豪監督から試合に送り出された阪南大高。開始から勢いのある攻撃を仕掛けると、前半5分には左サイドからのクロスをMF宮崎空翔(新3年)が頭で合わせて、試合を動かした。

　幸先の良いスタートを切ったものの、「徹底的にボールを繋がれてしまった」と濱田監督が振り返ったように、すぐさま試合の軸は阪南大高からG大阪へと傾き、13分にはDF奥井大貴(新3年)が右サイドから挙げたクロスをFW松下亮太(新3年)がヘディングで合わせて1-1となった。

　この同点弾を皮切りに攻撃のスイッチが入ったG大阪は、實好礼忠監督が「自分たちの距離感を持ってやろうと狙いを意図してやってくれた」と称えたように攻撃のサポート意識が向上。息の合ったコンビネーションから奥井やMF足立翼(新2年)によるサイド攻撃を引き出し、阪南大高のゴールに迫った。

　30分には中盤でのパスワークからPA左の松下にボールが渡ると、切り返しでDF2人を突破。3人目をかわしにいったが、抜けきることができずCKにとなった。34分には自陣でのクリアが前線へ。一度は相手にボールを奪われたが、クリアミスをMF宮脇和輝(新3年)が左で拾って、ゴール前にパス。MF足立がフリーで走り込んだが、厳しい守備に阻まれてシュートを打ち切れない。

　1-1で迎えた後半も流れは変わらず。G大阪は阪南大高に要所を防がれて勝ち越し点を奪えず。17分には途中出場のFW塚元大(新1年)が相手のバックパスを奪い、ドリブルからシュートを狙ったが、枠を捕らえることができず天を仰いだ。このまま同点で前後半を終えるかと思われたが、後半から攻撃のカードを立て続けに切った阪南大高が終了間際に好機を迎える。ゴール前に抜け出したFW和田育(新2年)が強烈なシュートをお見合いすると、GKがこぼしたボールを高津成央が押し込み、勝ち越しに成功。2度目の歓喜が訪れた直後に試合終了のホイッスルが鳴り響き、劇的な勝利を飾った。

(取材・文　森田将義)