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[Blue Wave winter league 2017 中四国S-1]プリンスリーグ四国勢対決は明徳義塾が香川西に5発快勝

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地元・明徳義塾高はCB吉田晃らを中心に上位対決で快勝

[3.12 Blue Wave winter league 2017 中四国S-1 香川西高 1-5 明徳義塾高 黒潮町陸上競技場]

 12日、中四国の強豪8チームが冬季にチーム強化と選手育成を目指す「Blue Wave winter league 2017 中四国S-1」は最終節を行い、2位・香川西高(香川)対3位・明徳義塾高(高知)戦は5-1で明徳義塾が快勝した。前節の敗戦で首位から後退していた香川西は2位で全日程終了。明徳義塾は3位で大会を終えた。

 明徳義塾の小松晃監督は「今年に関しては人としての成長を期待しています。人としてしっかりとした寮生活、人としての成長、思いやり、感謝の気持ちが今後に繋がってくると思う。選手権、インターハイに出た、でも人間性は……ではいけない」と語る。1年時から主力だった選手達が卒業し、チームは新たなスタート。15年度全国高校選手権8強、16年プリンスリーグ四国優勝を果たしているが、まずは個人個人が人間的に成長し、チーム力を高めて行く。

 この日はMF江口隆史やFW後田翔太と言った主軸候補が不在。それでも全国高校選手権に出場したレフティーのMF清水侑季やCB吉田晃を中心に局面局面で相手を上回り、ミスを逃さずに突いた明徳義塾が前半から大差をつけた。

 前半5分にMF石黒由矩のゴールで先制した明徳義塾は8分にも相手の連係ミスをしたたかに突いたFW向井一輝のゴールで加点。さらに18分にはMF市川晃椰の落としを清水が豪快な左足シュートで決めて3-0と突き放す。MF大山夏海や清水、市川を中心に中央、サイドから攻める明徳義塾は22分にも向井が右足でゴール。最終ラインで確実にボールを奪い取る吉田を中心に守備も危なげなかった明徳義塾は4-0で前半を折り返した。

 後半にも「去年はインターハイ出られなかったので、インターハイと選手権両方出れるように頑張って、プリンスでもいい成績残せるように頑張りたいと思います」と誓う向井が決めてハットトリック達成。チームもプリンスリーグ四国勢対決で快勝を収めたが、小松監督は「(4月開幕の)プリンスは(連覇ではなく)残留が目標」と語る。近年、結果を残し続けている明徳義塾だが、今年のチームはまだ何も成し遂げていない。だからこそ、「自分達もできる」ではなく、真摯にトレーニングに取り組むことが必要。実際、新チーム発足直後の高知県高校新人戦では、明徳義塾の主力組の試合を見た高体連の関係者が、その内容からBチームと勘違いしたという。「高体連の先生のコメントも(選手達に)言いました。期待してのコメントやと思う」と指揮官。危機感を持って日々を過ごし、人として、選手として成長することでチーム力を高める。

 一方、香川西は今年から高体連やJクラブユースの強豪が参加しているジャパンユースプーマスーパーリーグに参戦。毎週末に7時間半かけて静岡県の御殿場市まで移動しているチームはこの日、疲労度が濃い選手やケガを抱えている選手など主力の半数以上が不在だった。大浦恭敬監督が「四国レベルでは通用する。(全国の強豪相手でも) 2人が出た試合は1点取る」と説明する注目ドリブラーMF本田功輝と15年U-16日本代表のストライカーFW高木慎也の2人や、MF坂東宥吾主将、MF西村宙らが欠場した香川西は前半、非常に苦しい展開。得意のサイド攻撃にFW植田海斗やFW松本凌茉、MF丹後颯斗が絡む形で攻め返したが、1点が遠かった。

 後半はCB津川京介が「切り替えて戦うという気持ちでやっていました。後半はまだやれたと思います」と振り返ったように挽回。大矢健人のゴールによって1点を奪い返した。この試合は1-5で敗れたが、厳しい日程の中で奮闘する選手やこの日経験を積んだ選手達含めて全員でレベルアップするだけだ。津川は「新人戦取れたのでインターハイも選手権も取って3冠を達成したいと思います」と語り、今後の成長と県3冠獲得へ意気込んでいた。

(取材・文 吉田太郎)
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