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アトレティコを襲うジレンマ…FIFAの処分の行方とグリエーズマンの去就

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アトレティコのエースに成長したFWアントワーヌ・グリーズマン

 アトレティコ・マドリーは、ジレンマに襲われているようだ。FIFAの処分がエースの去就を左右する可能性があるからである。

 アトレティコは昨年、18歳未満の外国人選手登録に関する規定を違反したとしてFIFAから今冬・来夏の移籍市場における補強禁止処分を科された。だがこれに不服を唱えたクラブはスポーツ仲裁所(TAS)に上訴を行っていた。

 アトレティコとFIFAの両者は4月24日にTASに出向き、それぞれの主張を伝えることとなっている。そして5月31日までにTASからの最終決定が下される予定だ。

 だがアトレティコ幹部はすでに次の夏を見据えて動き始めている。クラブはFIFAの処分が維持された場合には、レンタル放出している複数選手の復帰を検討する方針。処分が撤回あるいは緩和されれば、選手獲得・放出を実行する意向だとみられる。

 処分の行方は、アトレティコの躍進に貢献してきた選手の去就に大きく関わりそうだ。それはFWアントワーヌ・グリーズマンである。2021年までアトレティコとの契約を残すグリエーズマンだが、以前よりマンチェスター・ユナイテッドを筆頭にプレミアリーグのクラブからの関心が絶えない。

 アトレティコはグリエーズマンの意思を尊重する構えだ。しかし、現時点ではそこにFIFAの処分という不確定要素が含まれる。次の夏の補強が可能となり、グリエーズマンが残留を希望するなら、背番号7と一緒に前線を形成できる選手を獲得する必要性が生じる。

 また次の夏の補強が可能で、グリエーズマンが移籍を望んだ場合には、アトレティコは攻撃陣における大掛かりなテコ入れをしなければいけない。一方、次の夏の補強が不可能となってグリエーズマンが移籍を望むなら、クラブは契約解除金1億ユーロ(約120億円)を頑なに要求する考えだとされている。


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