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[サニックス杯]下級生、転入生…新戦力アピールの青森山田が開幕試合制す!

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後半33分、青森山田高はFW三國ケネディエブスが頭で2点目のゴール

[3.16 サニックス杯予選リーグ第1節 ヨンドンボ工高 0-2 青森山田高 グローバルアリーナ]

高校年代の強豪12チームと海外からの4チームを加えた16チームが優勝を争う「サニックス杯国際ユースサッカー大会2017」が16日に福岡県宗像市のグローバルアリーナで開幕した。開幕試合で16年度のプレミアリーグチャンピオンシップと全国高校選手権で優勝した青森山田高が韓国の強豪・ヨンドンボ工高が対戦。青森山田が2-0で勝った。

 前半、青森山田は自陣でプレーする時間帯が長かった。ヨンドンボ工は左SBユン・ジョンハンやFWリム・ヒョンウら個々の能力高く、日本ではなかなか見られないような球際の厳しさも兼備。青森山田に対して敵陣で競り勝ってFKを獲得すると、左右両サイドからクロスボールを連発した。

 ボールを奪ってもなかなか攻撃面で打開することのできなかった青森山田だが、昨年の2冠メンバーであるCB小山内慎一郎主将や成長株のCB蓑田広大を中心に相手にシュートを打たせず。そしてMF堀脩大の左足FKなどで攻め返すと31分、相手ゴールキックを右SB鍵山慶司が頭で大きく跳ね返す。相手DFラインの後方まで飛ばしたボールにFW佐々木銀士が反応。抜け出した佐々木銀が右足でゴールへ流し込んで1-0とした。

 前半を1-0で終えた青森山田は後半も我慢強い守り。リードを守り続けると、逆にピッチの幅と深みを使った攻撃でヨンドンボ工の守りを切り崩す。9分に名古屋U18から加入したレフティーMF住田将の展開からエースMF郷家友太が放った左足シュートがゴールマウス直撃。そして24分にも堀とMF檀崎竜孔が左サイドを切り崩して郷家が決定機を迎える。
 
 相手GKの好守によって追加点を奪えずにいたが、それでも33分、堀の左CKを「落下地点を読むのがちょっと良くなった。相手よりも先に飛ぶこと、滞空時間を長くすることで改善できてきた」という交代出場の192cmFW三國ケネディエブスが頭で決めて2-0。苦しい展開の試合をものにして白星発進した。

 注目度高い中で新チームがスタートしている青森山田。4月のプレミアリーグ開幕へ向けて、チーム内で激しい競争が繰り広げられている。黒田剛監督は「(直前の練習で)何回も入れ替えながら(今日の)スタメン選んだ。『(レギュラー)メンバー決めていない』と伝えてある」という。先発が確定しているのはエースの郷家と主将の小山内くらい。この日は中盤で2月に転校してきた住田が力強いプレーを見せれば、1トップを任された新2年生FW佐々木銀がAチームデビュー戦でゴールを決めるなどアピールしている。

 黒田監督は「まだまだメンバー変わると思う」ときっぱり。この日、一つアピールに成功した佐々木銀は「チャンス転がってきて結果残せたのでこれからも継続してやっていきたいです」、そして住田は「自分が残り1年という状況で来てみんな凄く受け入れてくれているのでやりやすいですし、去年2冠取った中でチームで結果を残したいと思いますし、勝利に貢献していきたい」と誓っていた。昨年、プレミアリーグや選手権で見せたシュートを打たせない守備などをマスターし、セットプレーや走力の部分などで強みを発揮すれば今年も勝ち点を重ねるはず。まずは下級生、転校生含めた激しい競争でチームをレベルアップする。

(取材・文 吉田太郎)

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