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31歳男泣き…古巣戦の完封勝利に仙台DF石川「育ったスタジアムで勝てた」

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DF石川直樹は3バックの左でフル出場

[3.18 J1第4節 柏0-1仙台 柏]

 あふれ出る涙を抑えられなかった。試合後、DF石川直樹はユニフォームで涙を拭いながらサポーターに挨拶。粘り強く守り勝った。「こみ上げてきた。思い入れはそんなにないと思っていたけど、ずっと育ってきたスタジアムで、苦しい中で勝てた」。スコアレスで突入した試合終了間際にFW奥埜博亮が決勝ゴールを決め、劇的勝利を飾った。

 柏市出身。下部組織で育ち、プロデビューした04年から5年半プレーした古巣・柏との対戦だった。3バックの左で4試合連続となる先発フル出場。守備時は両ウイングバックが下がり、5バックで相手の猛攻をシャットアウトした。

「今日は体を投げ出してでもゼロで抑えようと思った」。その言葉通り、後半31分には身を挺して相手の決定機を防いだ。ゴール前のパス回しで崩され、最後はPA内からMF伊東純也が右足シュート。至近距離から打たれたあわやの場面だったが、シュートコースに入った石川が至近距離で体をぶつけ、気迫のブロック。最後まで猛攻を跳ね返した。

 気持ちの込もったプレーを見せた。攻撃を組み立てられなかった時間帯は最終ラインからチャンスを演出。「前半は予想とスタメンが違って後手を踏んだ。後半は修正ができた」。自陣でボールを奪取し、左サイドを駆け上がってクロスを供給。くさびのパスを入れるなど、ビルドアップにも積極的に参加した。

 前節の神戸戦(0-2)で今季初黒星を喫し、若手主体で臨んだ15日のルヴァン杯もFC東京に0-6で大敗。公式戦2連敗を喫していたが、中2日で立て直しに成功した。「組んだブロックを(相手が)個ではがしてくることに対して、もう少し(守備陣が)近くで守るという部分を修正できた。いい時間帯は少なかったけど、アウェーで苦しい時間帯を守り勝ったことは評価できる」。ほかでもない、日立柏サッカー場でつかんだ完封勝利に31歳のベテランDFは胸を張った。

(取材・文 佐藤亜希子)

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