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[ミズノカップ U-18 IN うどん県]予選リーグ全勝同士の大一番、プレミアの戦い見据える神戸弘陵がPK戦で香川西撃破!

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PK戦の末、神戸弘陵高が決勝進出

[3.30 ミズノカップ準決勝 香川西高 0-0(PK6-7)神戸弘陵高 香川県サッカー場]

 強豪12校が新シーズンの本格的な開幕を前に力を競い合った「第5回 ミズノカップ U-18 IN うどん県 2017」(香川)は大会最終日の30日、準決勝と決勝を行った。地元・香川の香川西高(香川)と初出場の神戸弘陵高(兵庫)との準決勝は0-0で突入したPK戦の末、神戸弘陵が7-6で勝った。

 ともに予選リーグを3連勝で勝ち上がってきた両校による大一番。注目ドリブラー・MF本田功輝(新3年)を欠いた香川西だが、U-16日本代表歴を持つFW高木慎也(新3年)を中心にサイド攻撃からゴールへ迫る。
 
 前半12分には右アーリークロスに高木が飛び込み、15分には前線で高木が競り勝つ。これで抜け出したMF西村宙(新3年)のラストパスに高木が右サイドから走り込んで強烈な右足シュート。これは神戸弘陵GK中村龍音(新2年)のファインセーブに阻まれたが、後半も高木がDF2人を振り切るようなシーンがあった。

 一方の神戸弘陵はピッチ状況がスリッピーだったこともあって、序盤は慎重な戦い。それでもプレミアリーグWESTに所属する強豪は、長身左SB権勝星(新3年)やMF中濱悠斗(新2年)の質の高い左足キックなどシンプルな攻撃から徐々に相手を押し込んでいく。14分には右CKのこぼれ球をFW立岩玄輝(新3年)がクロスバー直撃の左足シュート。さらに30分には左サイドからのパスを受けたMF高野裕維(新2年)の左足シュートがゴールを捉える。だが、香川西は昨年5月にGK転向したという守護神・中村将英(新3年)がビッグセーブ。得点を許さない。

 神戸弘陵は谷純一監督が「今年に入って、いつもならばショートパスとポゼッションが中心ですけど、最後のクロスやミドルパスの練習を入れたりしてきました」と説明したように、Jクラブユース、高体連のトップチームと争うプレミアリーグでの戦いを見据えて、多彩な戦い方ができるように取り組んできたという。この日も試合途中からポゼッション中心のゲーム運びへ移行。試合の主導権を握り続けていた。

「途中からグラウンドが乾いてきたので中盤支配する時間を増やしたんですけど、あれが自分らからできれば」と谷監督。その指揮官は「プレミアの何が凄いかというと両方できるところ」と語っていたが、神戸弘陵はチームのスタイルであるポゼッション、テクニックの部分を大事にしながら、攻撃、守備、ポゼッション、カウンター全てができるチームを目指してきた。この試合もピッチ状況や相手を見て、戦い方を変化。得点を奪えず、PK戦での勝利となったが、チームは柔軟な対応力を見せ、また対人の強さを見せた右SB西山克人(新3年)や交代出場でチャンスメークしたFW住田翔(新3年)が好プレーを見せるなど個々の質の高さも印象づける勝利だった。

 一方、香川西は攻撃面でスピードある攻撃を見せながら、最後の精度を欠いてしまう。大浦翔コーチは苦しみながらもプレミアリーグ勢の神戸弘陵を無得点に封じた守備面について「収穫はありました DFラインが粘り強くやれるようになった。自信になったと思います」と讃えた一方、「最後の最後のところのパスが。そこが良ければ前半で2点くらい行けたんじゃないかなと思うのですが」と指摘。チームは4月のプリンスリーグ四国開幕へ向けて課題を改善する。

(取材・文 吉田太郎)
ミズノカップ U-18 IN うどん県

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