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本田圭佑のミラン退団は避けられず…伊紙「もはやサムライらしい要素は精神だけ」

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ミランに所属する日本代表のMF本田圭佑

 ミランに所属する日本代表のMF本田圭佑について31日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が特集を組み、6月に退団することになると報じている。

「ミラン本田、現在はトップチームの最後尾まで落下」とのタイトルで、2014年1月のミラン加入からの変遷を振り返った。

 今年に入ってからミランでの出場は1月26日に行われたコッパ・イタリア準々決勝ユベントス戦(2-1でユベントスが勝利)のみだ。それも試合終了間際の登場で出場時間はわずか2分ほどにとどまった。今シーズンのセリエAでの出場はわずか5試合で96分と悲劇的な数字だ。

 本田の現状について、「サムライらしい要素はもはや精神面、人生との向き合い方しか見受けられない」とし、「しばらく前から刀は鞘の中に納まったままだ」と評し、競争力を失っていると分析している。

■入団からミランでの最盛期まで

 ミラン加入直後の記者会見はサンシーロのエグゼクティブルームで行われた。大勢のマスコミが詰めかけ、イタリア語、英語、日本語の同時通訳者を呼び、日本へライブ中継された。

 アドリアーノ・ガリアーニCEOは「1年前から動向を追っていた」選手で、「サッカー選手としてやって来た」のであり、マーケティング目当てで獲得したのではないと強調していた。

 最も輝いた時期は2014年秋だった。わずか7試合で6ゴールを決める活躍を見せた。それに、これまでの在籍期間を通してみれば、「ケイスケは監督のほぼ全員を味方につけることができていた。ベンチスタートが2度続くことはなかった」のだ。

■指揮官交代で流れは…

 しかしビンチェンツォ・モンテッラ監督が監督に就任すると、風向きが変わった。モンテッラは本田に賭けることをせず、「必ず他の選択肢を選んだ」のだ。

 19日に行われたジェノア戦(1-0でミランが勝利)では、下位の位置づけだったはずのMFマティアス・フェルナンデスが先発出場したことで、ついに本田は出場時間においてGK以外では最下位へと転落してしまった。

 同時に「常にチームの象徴として君臨していた(日本)代表でも苦しんでいる」状況を挙げ、「刀は鞘に納まり、レッドカーペットはくしゃくしゃになった」として、下降線を辿る本田の境遇を憂いた。

 最後に「契約は期限切れとなるがミランの新オーナーが更新を望んでいない」とし、今シーズン限りで退団し、MLSへの参戦を予想した。

 華々しいミラン入団から3年が経った。「当初の期待とは裏腹に下降線を辿り、痛ましい去り際」を迎える本田だがミラネッロに大きな足跡は残した。

「ミラネッロでは、ピッチ内外におけるプロフェッショナルな選手の模範として記憶されるだろう」

 本田のサッカーに対する真摯な姿勢は今も変わらず評価されている。

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