[4.8 J1第6節 札幌 2-1 FC東京 札幌ド]

　北海道コンサドーレ札幌がホームでFC東京に2-1で逆転勝利した。2試合ぶりの白星を飾り、14位浮上で降格圏内を脱出。さらに今季のホームゲーム3戦負けなし(2勝1分)とした。

　札幌は前節からスタメン2人を変更。今季トップ昇格の18歳MF菅大輝、負傷離脱したMF深井一希に代わり、MF田中雄大が2試合ぶり、MF早坂良太が札幌デビュー戦としてそれぞれ先発した。フォーメーションは3ボランチの3-5-2で、田中はそのまま菅のいた左ウイングバック。中盤は早坂が右ウイングバックを務め、同ポジションだったMF荒野拓馬が右ボランチ、MF宮澤裕樹が右ボランチから深井のいたアンカーにスライドした。

　対するFC東京の先発変更は1人のみ。4-2-3-1の右サイドハーフだったMF永井謙佑に代わり、MF東慶悟が3試合ぶりにスタメン起用された。

　昨季にJ2優勝を果たした札幌は、ホームで17勝3分1敗と圧倒的な成績を残した。今季もここまで本拠地では2試合で1勝1分と無敗。札幌ドームで今季初めて迎えるナイトゲームで2012シーズン以来、約5年ぶりにFC東京との対戦に臨んだ。

　オープニングシュートは札幌。前半3分に荒野が右サイドからカットインし、PA手前右から左足を振り抜くが、ボールはGK林彰洋にキャッチされた。同7分にはFWジュリーニョの左クロスからPA内中央のFW都倉賢がヘディング。しかし、ジャストミートできず、ゴール右へ外してしまった。

　いい入りを見せた札幌だったが、直後の前半8分にFC東京が先制する。左サイドからのクロスが流れてFW大久保嘉人が拾うと、右サイドから中央を確認し、右足でクロス。ニアに飛び込んだMF中島翔哉に札幌DF2人がつられたことで、PA内中央のMF東慶悟がドフリーとなり、余裕を持って右足で流し込んだ。

　失点後もFC東京に守備をかい潜られてピンチを迎えた札幌。それでもゴールを許さずに耐えると、徐々に流れをつかむ。前半26分にDF福森晃斗の右CKのこぼれ球に早坂が反応し、PA内左の近距離から左足のシュートに持ち込むが、GK林が左手1本でセーブ。同29分には左サイドの福森が左足でクロスを上げ、都倉がヘッドで合わせる。シュートはゴール左上をとらえるも、再びGK林に横っ飛びで弾き出された。

　前半30分に左CK崩れから都倉が放った3本目のヘディングシュートもGK林に阻まれた札幌。当たっている相手の守護神を前にネットを揺らせずにいたが、ジュリーニョが一瞬の隙を逃さずにゴールを陥れた。同42分、右CKから福森が左足でクロスを蹴り込むと、PA内中央でジュリーニョが反応。GK林が飛び出してパンチングしようとしたが、判断を誤ってしまい、先に触ったジュリーニョがガラ空きとなったゴールへ頭で押し込む。助っ人FWのJ1初得点で札幌が同点に追いついた。

　1-1で迎えた後半も序盤は札幌のペース。後半3分、早坂が右サイドからクロスを供給し、PA内中央でマークを外したジュリーニョがヘディングシュートを放つ。しかし、ゴール左に飛んだボールはGK林に右手でかき出された。

　後半開始からMF田邉草民との交代でMF梶山陽平を投入していたFC東京だったが、さらに後半10分には中島を下げ、リーグ戦2試合3ゴールのFWピーター・ウタカをピッチへ送り出す。

　だが、欲しかった2点目を奪ったのは札幌だった。後半14分、ジュリーニョが左足で放ったシュートは相手DFにブロックされるが、セカンドボールを拾ったMF兵藤慎剛が冷静にフリーの都倉へパス。都倉は左足で確実にゴール左へと流し込み、逆転弾を挙げた。

　得点直後、テレビカメラを探し、両手で「8」のジェスチャーを見せた都倉。続けて「深井がんばれよ!」と叫び、今季絶望の大怪我を負ったチームメイトを自身のゴールで励ました。

　札幌は後半25分に追加点のチャンス。敵陣でこぼれ球を拾ったジュリーニョがドリブルで持ち込み、左足で2度シュートを打つが、いずれもGK林にストップされた。FC東京も大久保のパスを受けた梶山が左足で強烈なミドルシュートを見せるなど、ゴールを脅かすも、得点には至らない。

　終盤に差し掛かると札幌は苦しい時間が続いた。大車輪の活躍を見せていたジュリーニョが後半30分に筋肉系のトラブルでピッチを退き、菅との交代を余儀なくされる。さらに同38分には逆転ゴールの都倉がピッチに座り込み、プレーが一時中断。そのまま担架で運び出され、MF河合竜二と交代した。

　1点を追うFC東京は前線に人数をかけ、最後まで猛攻を仕掛けたが、1-2のまま試合終了。札幌の執念に屈し、リーグ戦3試合ぶりの黒星を喫した。

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