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大宮の凋落、埋まらない家長の穴…和田「今まではやっぱりアキくんに」

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悪夢の開幕6連敗…サポーターからはため息が漏れた

[4.8 J1第6節 大宮0-2神戸 NACK]

 最下位大宮アルディージャが危機的状況に陥っている。上位定着を目指したシーズンだったが、クラブワーストを更新する開幕6連敗。攻撃の中心選手だったMF家長昭博、MF泉澤仁らが流出した影響か。左SBでフル出場したDF和田拓也は、家長の名前を挙げながら昨季と対比し、チームが攻守のビジョンを共有できていないことを明かした。

「今までで言うと、やっぱり(家長)アキくんのところに(ボールを預ける)っていうのはみんなが分かっていた。今までの流れできちゃっている。そうじゃなくなったときに誰を使うのか。優先順位的にも、そこは共有できていないところかな……」

 家長の穴は大きかった。攻守の要として、卓越したキープ力でボールの収まりどころとなり、ドリブル突破や正確なパスで攻撃を組み立て、昨季は11得点5アシストを記録。クラブを史上最高の年間勝ち点5位に導く原動力となった。大黒柱が去った後、その穴は埋まらず、新たな攻撃の形も確立できていない。

「点を取りたい選手は、自分が点を取りたいところにいる。サイドでボールを持ったときに、点を取るまでの“途中”をやってくれる選手が前にいない。孤立する機会が多い気がする」。泥沼から抜け出せず、和田は家長不在の攻撃が機能していないことを改めて痛感しているようだった。

 新戦力のMF長谷川アーリアジャスールは「こういう状況をどうにかしようと頑張っている中で、みんながぎこちなくなっているのかな」と悲痛な表情。チームに漂う空気は重い。前半37分にDF奥井諒のバックパスがカットされ、痛恨の先制点を献上。後半8分にはロングスローの流れから2点目を失った。

「ミスで失点したけど、今までの試合も含めて後ろは頑張ってくれている」。6試合でわずか1得点と得点力不足は深刻だ。責任を痛感しながら「攻撃の精度、最後の質を含めて今の雰囲気が(試合に)出ているのかなと正直思う」と長谷川。ミスが失点に直結し、セカンドボールも収まらない。なかなか負の連鎖を断ち切れないが、「不甲斐ない、もどかしい気持ちもあるけどやるしかない」と必死に前を向き、連敗脱出を誓った。

(取材・文 佐藤亜希子)
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