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今季初先発、東京V渡辺皓太は先輩・神谷とピッチで再会「やってやろうと…」

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今季初先発したMF渡辺皓太(右)

[4.9 J2第7節 東京V2-3湘南 駒沢]

 先発起用は期待の表れか。昨冬に左足第五中足骨を骨折し、戦線離脱していた東京ヴェルディのMF渡辺皓太が今季初先発を果たした。これまでの6試合ではベンチ入りもしていなかったが、湘南ベルマーレとの上位対決でいきなりの抜擢。3-4-3のダブルボランチに入ってプレーした。

 今季の東京VのボランチはMF内田達也とMF井上潮音が務めることが主だったが、井上が負傷離脱。前節・岡山戦(1-0)ではMF橋本英郎が代役を務めた。しかし、首位に立って迎えた湘南戦。ロティーナ監督は渡辺を先発に抜擢した。

 指揮官は起用理由について「コウタは怪我から回復し、チームにダイナミズムを与えてくれるプレイヤーなので」と語る。試合前日には守備について細かい指導もしたようだ。

 2種登録だった昨季、J2で11試合に出場したMF。この日も立ち上がりからそつなくプレー。内田とのバランスを見ては、無理なくボールを進めた。昨季見られたような前へ飛び出すプレーは少なかったが、時折激しくボールを奪いにいくなど、18歳らしからぬ堂々とした佇まいで後半32分までプレーした。チームは2-3で敗れたものの、長期離脱していた渡辺にとって、まずはピッチへ戻れたことが一つの収穫だ。

 とはいえ本人は「久々の試合でさらに湘南が相手。勢いもあって、あまり試合に入りきれなかった。もっと自分がボールに触らないと攻撃できないなと」と課題を口にする。

 奇しくもこの日の湘南では、東京Vユース時代の一学年上の先輩・MF神谷優太が今季初先発。高校2年時に東京Vユースを去り、青森山田高へ渡った先輩とピッチで“再会”した。「スタメンを見たとき、やってやろうと思いました」と明かした渡辺だが、結果は神谷の2アシストで東京Vは敗戦。「やってやろうと思ったのに、やられちゃいましたね……」と唇を噛んだ。

 この日の湘南では神谷のほか、渡辺と同世代のDF杉岡大暉とMF石原広教の2人が先発していた。東京五輪世代でもある渡辺は「湘南だけでなく、同期ではJ1で出ている選手もいるので。高卒だからといって、普通に試合に出ていて当たり前だと思う。自分もこれから継続して出られるように、定着できるように頑張りたいです」と力を込めた。

(取材・文 片岡涼)

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