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久保裕也、決定機逸で“首位食い”逃す…ゲントは優勝POの2戦終えて1勝1分

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FW久保裕也は再三のチャンスを生かせず

[4.9 ベルギーリーグ・プレーオフ1第2節 アンデルレヒト0-0ゲント]

 ベルギーリーグは9日、プレーオフ1第2節を行った。FW久保裕也の所属する3位ゲントは敵地で首位アンデルレヒトと対戦し、0-0のドロー。右ウイングで先発した久保は後半40分までプレーしたが、無得点に終わっている。

 優勝を懸けて戦うプレーオフ1は2戦目を迎えた。2日に行われたクラブ・ブルージュとの初戦を2-1の逆転勝利で飾ったゲントは、前節の4バックから従来の3-4-3に変更。トップ下を任されていた久保もゲントで慣れ親しんだ右ウイングに戻った。

 ゲントはアンデルレヒトとの過去の対戦成績で5勝9分26敗。レギュラーシーズンを首位で終えた強豪に苦戦も予想されたが、序盤から互角の戦いを演じる。ただ、良くも悪くも荒れ気味の激しい攻防を繰り広げたクラブ・ブルージュ戦とは対照的に、今回は手堅いゲーム展開。互いに大きなチャンスが生まれないまま時間が推移していく。

 こうした拮抗した試合では、1つのミスが流れを大きく変えることがある。前半44分、ゲントの左センターバックを務めるDFステファン・ミトロビッチがボールコントロールにもたついた隙を逃さず、アンデルレヒトのMFユーリ・ティーレマンスがボールを奪って抜け出す。PA内右までフリーで持ち込み、右足でのクロスを選択したが、ゴール右外のサイドネットに当ててしまった。

 前半アディショナルタイム1分には、アンデルレヒトの素早いリスタートからエースのFWウカシュ・テオドルチクがフリーで最終ラインの背後へ。テオドルチクが浮いたボールを胸トラップすると、飛び出したゲントGKロブレ・カリニッチがピッチに足を取られてバランスを崩す。レギュラーシーズンでリーグトップの20ゴールを挙げたテオドルチクは絶好の得点チャンスを迎えたが、自身もボールコントロールが乱れ、体勢を立て直したGKカリニッチがセーブ。ゲントのミスをアンデルレヒトがミスで上塗りする形となり、結局はスコアレスで前半を終えた。

 首位アンデルレヒトとの差を縮めるために勝利が欲しいゲント。停滞した流れを変えるべく、後半の開始から右の久保と左のFWモーゼス・ダディ・シモンのポジションを入れ替える。すると、開始早々にビッグチャンスが訪れた。

 後半2分、右サイドのスペースで受けたシモンが相手GKとDFの間を狙い、右足で速いクロスを供給。マークを振り切った久保がPA内中央に抜け出し、ワンバウンドしたボールに左足で合わせる。しかし、シュートは大きく枠を外れ、決定機を逃した。

 後半6分にはアンデルレヒトのティーレマンスがフリーでPA内中央のこぼれ球に走り込み、右足で強烈なシュートを打つが、クロスバーを直撃。徐々にゲームが動き始めると、久保も同9分に左サイドをドリブルで突き進み、カットインから右足を振り抜く。しかし、シュートは相手DFをかすめて枠外へ。同13分にはFKのこぼれ球に反応した久保がPA手前中央から左足でシュートを放つが、ゴール右上に外してしまった。

 久保にこの日4度目の絶好機が訪れたのは後半24分。味方からの浮き球のスルーパスに走り込むと、PA内左で巧みな右足トラップを見せ、シュート体勢に入る。だが、ボールの落ち際を左足でインパクトしたシュートは、またしても枠の外に飛んでしまった。

 終盤に差し掛かり、ゲントは次第にピンチの数が増加。それでも守備陣の体を張った対応とGKカリニッチのビッグセーブで乗り切る。後半40分には、攻撃のキーマンとして存在感を示していた久保がMFトーマス・マトンと交代。試合は0-0のままタイムアップとなり、ゲントは首位アンデルレヒトとの勝ち点6差を縮めることはできなかった。


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