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[プレミアリーグEAST]柏U-18、森海渡の2発で京都U-18を振り切り白星スタート

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勝利を喜ぶ柏レイソルU-18杉井颯(左)と森大輝

[4.9 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 柏U-18 2-1 京都U-18 味スタ西]

 高円宮杯U-18プレミアリーグEASTは9日、味の素スタジアム西競技場で第1節第2日を行い、柏レイソルU-18(千葉)が2-1で京都サンガF.C.U-18(京都)を下した。

 柏U-18は16年U-19日本代表FW中村駿太が開幕前に青森山田高へ移籍したが、最前線を任されたU-17日本代表FW森海渡が2得点を挙げて影響を感じさせずに勝利し、白星スタートを切った。京都U-18は、FW財前淳が一度は同点に追いつくゴールを決めたが、直後に勝ち越し点を許した。京都は昨季までプレミアリーグWESTを戦っており、プレミアリーグ参加チームの東西分布が全国9地域のプリンスリーグとの昇降格によって変わったためにEASTへ『転籍』しての初戦だったが、黒星発進となった。

 試合の前半は、拮抗した展開だったが、少しずつ柏U-18が優勢となった。特に30分過ぎからは、ポゼッションからサイドで優位な局面を作り出し、チャンスを量産。34分、左MF朝倉涼介のカットインからMF山田雄士が低いミドルシュート。37分には、右MF正田徳大のクロスから朝倉がドリブルシュート。43分にはショートカウンターでゴールへ迫り、ボール奪取の勢いでゴール前まで上がった右DF貞廣大輔がシュートを放ったが、わずかに左に外れた。

 対する京都U-18は、32分にU-18日本代表GK若原智哉のパントキックのバウンドに左MF橋本尽が抜け出すチャンスがあったが、シュートを打てなかった。ボールを奪った後、容易に失うことなく応戦していたが、縦パスの出し手と受け手の意思疎通が合わない場面が続き、前半はシュート0本に終わった。

 スコアが動いたのは、後半11分だった。柏U-18が右サイドを攻略し、貞廣のアーリークロスに森がスライディングボレーを合わせて先制した。京都U-18は24分に岸本浩右監督が「先発した服部航平が悪かったわけではなかった。ただ、服部は、何度も裏へ抜け出せる選手なので(その点で)今日は半分も良さが出ていなかった。同じことができる上月にしてアクセントを変えてみようと思った」と前線に16年U-16日本代表である2年生MF上月壮一郎を投入した。

 すると33分、右中間で縦パスを受けた上月がターンをして右ハイサイドへ運んでクロス。右から中央に走り込んでいたMF杉田迅の後方に入ってしまったが杉田が足に当てたボールがバイタルエリアに残り、MF財前が右足でシュートをたたき込んで同点とした。ところが、直後の36分に柏U-18は勝ち越しに成功。右CKがファーサイドまで流れたところで森が上手くコントロールしたヘディングシュートをファーサイドへ流し込んでゴールを奪った。

 危うく勝利を逃しかけながら2-1で勝ち切った柏U-18の永井俊太監督は「彼(森)が決めて勝つイメージだった。イメージ通りに戦えた」と試合の結末に納得の表情で語り「1つでも多く勝ちたいのは当然だけど、選手の成長に目を向けて、結果も出てくれば良いという気持ち。(チームとしては)まず、失点ゼロで行きたい。そこから相手が困るようなものを出していきたい」と次節に目を向けた。

 敗れた京都U-18の岸本監督も「もっと互いの意思を合わせられるようにしていきたい。遠くまで来て、技術が高く、当たりが強く、組織的にプレーするチームと対戦できることは、良い経験になる。(アウェイゲームでの移動距離が長くなったが)全国リーグに出してもらっているので、ポジティブに捉えている」とプレミアEASTへの『転籍』を成長力に変える姿勢でシーズンを戦い抜く意気込みを示した。4月15、16日に行われる第2節では、柏U-18が横浜FMユースと、京都U-18は清水ユースと対戦する。

(取材・文 平野貴也)
●2017 プレミアリーグEAST

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