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[MOM2092]浦和MF井澤春輝(3年)_「結果を出す」に一点集中!実戦復帰1週間のU-18代表MFが決勝点!

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後半38分、浦和レッズユースMF井澤春輝(右)が決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.9 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 浦和ユース 3-2 青森山田高 味スタ西]

「このエンブレムを付けている以上、最後まで勝ちに行くのが当然のこと。大槻監督から、そう教えられてきた」

 浦和レッズユースのU-18日本代表MF井澤春輝がピッチに送り込まれたのは、後半12分のこと。その直後にスコアは0-2に開いてしまったが、かえって「ボックス内で仕事をしろ。ゴールを奪え」と言う大槻毅監督の指示を守ってゴールを狙う以外のことは考えずにいいシチュエーションともなった。

 3月半ばに左腰を痛めて離脱、別メニュー調整を余儀なくされていた。実戦復帰は1週間前で、「10分くらい出ただけ」という状態だから、決してベストではない。大槻監督が本来さまざまなタスクを背負える井澤に対してあえてシンプルな指示を出したのも、状態を考えてのことだろう。そしてだからこそ、井澤も「結果を出す」という一点を目指して熱く燃えていた。

 後半19分、反撃の口火を切ったのは井澤のワンプレーだった。CKに対して素早く動き出すことで青森山田DF小山内慎一郎のファウルを誘発し、PKを得る。そしてCKから同点弾も生まれて迎えた38分だった。まずは中盤でボールを持ってスペースへの縦パスを通すと同時に前方へ走り出す。受けたFW長倉幹樹のリターンをボックス内で受けると、慌てて飛び込んできた青森山田DFを余裕の切り返しでいなしてから、左足強振。GKを突き破る高速シュートが大逆転を告げるゴールとなった。

 井澤は「盛り上がり過ぎて、シュートを打ったあとのことは全然覚えていない」と笑うが、パス&ゴーの基本から生まれた見事な得点はその実力を証明するものであり、「優勝を狙って勝ち点を積み上げていく」ための第一歩にも繋がった。

(取材・文 川端暁彦)
●2017 プレミアリーグEAST

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