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[MOM2099]阪南大高DF吉田岳晴(3年)_プレミア初陣のチームに初勝ち点もたらした劇的ヘッド

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後半45分、同点ゴールを喜ぶ阪南大高CB吉田岳晴

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.9 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 阪南大高 1-1 広島ユース ヤンマー]

 前評判を覆して優勝候補から勝ち点1奪取。CB吉田岳晴(3年)が後半45分の劇的ヘッドで阪南大高に歓喜をもたらした。

 後半30分まで守りに徹していた阪南大高は交代カードを切ると同時にスイッチを入れて前へ出た。わずかながらも広島ユースをバタつかせることに成功したチームは、MF中村成龍(3年)の直接FKでゴールを脅かすなど一発があることを示すと45分、中村の右CKを吉田岳が合わせる。

 それまではニアへの狙いと裏腹にボールがファーサイドへ飛んだりするなどタイミングが合っていなかった。それでもこのシーンでは「信じて走ったら、(ボールは)当てるだけだったので入りました」(吉田岳)。殊勲のCBは世代最高峰のGK大迫敬介(広島ユース)から奪ったゴールを「嬉しいです」と素直に喜んでいた。

 セットプレーに自信を持てるようになったのは最近だという。“兄貴分”の阪南大との練習試合で決めることができて自分の中で感覚を掴むことができた。「『決めれんかったら、(セットプレーの際に)中入るな!』と言われていて(苦笑)。でも、入るタイミングを改善して、そうしたら入るようになったんでそこから自信がつきました」。早速、武器となってきたヘッドでチームのプレミア初ゴール。これからも試合で発揮する。

 攻撃面でヒーローになったが、守備面でも粘り強く役割を果たしていた。広島ユースに圧倒的にボールを支配されながらも、カバーリングすること、中へ入ってくるボールを弾くことを徹底。「最初の方は行けると思っていたんですけど、後半になるにつれてどんどんシンドくなってきて、やっぱりそういうところで差を感じました。耐えるのは大変でした。でも、中盤の選手がしっかりと動いてくれたんで後ろは楽でした」。仲間達の奮闘を支えに強敵を1点に封じ込んだ。

 CBになったのは昨秋。ヘディングなどを磨いてきたことで今は、「楽しい」と微笑む吉田岳。またこの日、チームに貢献する喜びを改めて感じたDFが、チームの大目標であるプレミア残留、そしてその先へ繋がる活躍をする。

(取材・文 吉田太郎)

●2017プレミアリーグWEST

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