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とにかく1点を。日本高校選抜の長身ストライカー伊藤龍生「1本のシュートにこだわって決める」

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日本高校選抜のFW伊藤龍生

 とにかく1つのゴールが欲しい。日本高校選抜は15日、第55回デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグでマインツ(ドイツ)、ザルツブルク(オーストリア)と対戦する。特にゴールへの意欲を燃やしているのが、FW伊藤龍生(米子北高→鹿屋体育大)だ。

 前日のフォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)戦で180cmの長身ストライカーは後半21分から交代出場。25分ハーフのため、わずか4分間の出場だったが、試合終了間際に決定機を迎える。右サイドの崩しからSB三国スティビアエブス(青森山田高→順天堂大)が上げたクロスをヘディングシュート。「準備はしていた。しかもいい感じで来て、タイミングもグッドだった。あとは自信を持って決めるだけだったんですけど……」ボールはクロスバーの上方へ外れてしまった。

 本人も認めるようにゴール前のイメージは悪くない。だが、14日のトレーニングでも素晴らしいシュートを決める一方で細かいミスでシュートを外してしまっていた。渡欧後、対外試合で得点することができていないために十分な自信を持つことができていないが、もちろん心は折れていない。15日の2試合へ向けて「5分でも出場時間あったら、1本のシュートにこだわって決めるということに今度の試合からこだわっていきたい」と意気込んだ。

 全国高校総体で2年連続8強、プリンスリーグ中国2連覇の山陰の雄、米子北高からは初となる高校選抜欧州遠征メンバーだ。「合格したことに関しては先生方もびっくりしていたと思う。今まで結果は出せてきたと自分では思っているけれど、こういう海外とか強い相手になってくるとまだ点を獲れていない。このままでは(米子北総監督の)城市先生とか(監督の)中村先生とかに良い報告ができないと思うので、出してもらったらいい結果を出していい報告をしたいと思います」と誓った。

 地元の兵庫県から離れて鳥取県の米子北高へ進学し、大学では鹿児島の鹿屋体育大へ進学とチャレンジしているFWは「自分に甘くなったらとことん甘くなっちゃうタイプなんで、(国立大進学で)親に迷惑かけないように、自分でチャレンジできることがあったらどんどんチャレンジしようというのがあった」。欧州の選手たち相手にもフィジカル面では劣っていない。武器であるヘディングでも強さを見せている。新たにスタートした大学生活や目標のプロへ繋げるためにもまずは1点を決める。

(取材・文 吉田太郎)
●日本高校選抜欧州遠征特設ページ

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