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J注目SB渡邊泰基にとっては学びの欧州遠征に。プロ入り、日本一のために「吸収していきたい」

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日本高校選抜DF渡邊泰基

 J注目の左SBは課題について再確認するなど、学び多き欧州遠征となっている。日本高校選抜DF渡邊泰基(前橋育英高3年)は第55回デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグのマインツ戦、ザルツブルク戦を翌日に控えた14日、日本高校選抜のトレーニングで左SB、左MFとしてプレー。開幕戦と同じく交代出場することも想定しているDFは「運動量でまだまだ走れるはずだから、しっかり運動量出すこと。(交代出場ならば)周りの選手はキツいはずから、自分は守備から入って攻撃でもどんどん関わっていきたいなと思っています。優勝するためにチームの一員として何ができるのか考えて、ピッチ外でも、ピッチの中でもチームのためにできることをしたい」と意気込んだ。

 今回の欧州遠征では強い個との対戦で自身を成長させるつもりでいる。「 (欧州の選手たちと)やってみた感じ、こちらのサッカーは凄くパワフル。もちろん上手いんですけど、強いし、その中で戦えるのはいいと思いますし、そういう選手を抑えることでレベルアップできると思う」。

 実際に試合に臨んで課題となったのがポジショニングなのだという。欧州遠征1試合目の練習試合で左SBとして先発した渡邊は背後を取られるシーンが続き、その後先発落ちして左SHとしての起用に。本人も「悔しい」という経験だったが、自身の課題が明確になったことは大きく、現在はトレーニングや試合の中でより意識するようになった。

 準優勝した1月の全国高校選手権では2年生ながら大会優秀選手に選出され、今回は日本高校選抜欧州遠征メンバーに選出された。すでにJクラブの練習参加も経験している注目SBにとっては将来へ向けて貴重な機会となっている。スピードを活かしたオーバーラップ、左足キックを武器とする攻撃型のSBだが、上のステージで戦うためには守備のレベルアップは必須。それを改善しなければ、持ち味の攻撃面でも力を発揮することができないと欧州遠征を通じて再確認することができた。

 大会は残り3日間。その中で注目DFはより多く学び、今後に繋げることを誓う。「こういう経験って普通じゃなかなかできないんで、経験をしてチームに何を持って帰れるかが重要だと思うので掴んで帰りたいですね。ポジショニングだったり、速い選手が多いのでそういう中での守備の仕方だったり、吸収していきたいですね」。昨年度、あと一歩で逃した日本一、そしてプロ入りするために、今回経験している時間を無駄にはしない。

(取材・文 吉田太郎)
●日本高校選抜欧州遠征特設ページ

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