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「足が短いんですよ…」 清水DF鎌田、“J1通算2万ゴール!!”かと思いきや!?

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清水エスパルスDF鎌田翔雅

[4.21 J1第8節 川崎F2-2清水 等々力]

 男は走った。先制点を奪うため、そしてJ1通算2万ゴールを記録するために――。しかし、自陣から一気にPA内まで進入し、ラストパスに滑り込んだ清水エスパルスDF鎌田翔雅の足は、わずかにボールに届かなかった。

 試合前までにJ1の通算ゴール数は1万9999。この試合、もしくは同時刻キックオフのG大阪対大宮の先制点でより早い時間に決まった得点が、記念すべきJ1通算2万ゴールとなる状況だった。

 そして前半14分、得点チャンスは清水、そして鎌田に訪れる。相手の縦パスを自陣深くでインターセプトした鎌田は、「ボールを取ったらチャンスになると思っていたし、相手もいなかったのでカウンターで行けると思った。完全に取りに行った」と一気に加速して、敵陣までボールを運ぶ。「テセさんがうまくサイドに開いてくれた」と前方にポジションを取っていたFW鄭大世が左サイドに流れると相手選手もその動きにつられ、「前が開いたので『行っちゃえ!!』と思った」と一気にPA内まで走り込んだ。

 そして、鄭大世から完璧なリターンパスが届けられる。決めれば値千金の先制点、自身J1初ゴール、さらにJ1通算2万ゴールとなったものの、「足が短いんですよ。足が短くてダメだった。持ってないですね、やっぱり」と苦笑したように、パスに滑り込んだ鎌田の足はわずかに届かずにファーサイドまでボールは流れてしまう。しかし、そこに走り込んだFW金子翔太がきっちり詰めて記念すべきゴールが生まれた。

「よくいてくれたなと思ったし、テセさんも、そっちに合わせていたのかもしれない。…でも金子が点を取った瞬間、テセさんは『金子かよー』と言っていたので、多分狙っていなかった」とおどけつつも、「でも得点になったのが良かった」と先制点となったメモリアルゴールに喜びを表した。

(取材・文 折戸岳彦)
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