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[プレミアリーグEAST]“普通”のプレーを反省。高校選抜から帰国即フル出場の市船SB杉山主将は悔しい敗戦

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市立船橋高の左SB杉山弾斗主将が強引にシュートへ持ち込む

[4.23 高円宮杯プレミアリーグEAST第3節 FC東京U-18 2-1 市立船橋高 味スタ西]

 日本高校選抜のドイツ遠征帰国から4日。市立船橋高の日本高校選抜左SB杉山弾斗主将(3年)は先発フル出場した。チームはJ3経験者や年代別日本代表経験者並ぶFC東京U-18相手に主体的な試合を演じたものの、勝ち切ること、勝ち点1をもぎ取ることができず。開幕3連敗となった。

 ドイツ遠征中から苦しいスタートを切った自チームのことを考えてきた。「(U-16日本代表のフランス遠征に参加していた)井上も同じ日に帰ってきて『2人でやんなきゃダメだな』という話をしていた。最終ラインの統率とか、今全体が何をしなければいけないのかとか、左サイドの攻撃力の活性化とかは自分が入って変えなければいけないところ」という杉山は、左サイドから積極的に攻撃に絡み、クロスを放り込んだ。鋭い軌道でゴール前の味方選手に到達する左足キックは相手の脅威に。前後半ともに決定的なクロスを上げていたが、本人は「クロスの本数をもっと上げなければダメだと思う」と首を振った。

 この日、特に悔いの残ったプレーがある。立ち上がり、相手DF2人に囲まれた杉山はボールコントロールを誤ってタッチラインを割り、スローインにしてしまった。「誰か使ってでも打開してゴール前まで行かないと“普通”かなと思います」。個人で行けなければ、味方を使ってクロスを上げ切らなければならない。DFに当ててCKにするのではなく、味方のシュートに繋げなければならない。違いを生み出すようなプレーができなかったこと、ミスで流れを止めるようなプレーをしてしまったことを悔しがった。

 この試合が、自身にとって新チームでは初めてとなる公式戦。実際に真剣勝負を戦って見えたものがある。「ゴール前で身体張れないとか、シュートブロックできないとか、直接得点にかかわる部分で身体張れない人がいるとか、そういうところが弱みだと思います。全体感とか、流れとか、質とかはそんな悪い印象はないし、手応えもなくはないのに勝てないという感じなので、勝てるためのことをしっかりやれないと結果はついてこないと思います」

 昨年のチームが持ち合わせていたセカンドボールを奪い返す速さ、相手にプレーさせないような迫力などまだまだ足りない。前線の崩しなど昨年を上回るような武器と感じているものもあるだけに、まずはチームを乗せる試合、1勝をすること。「まずはチームが波に乗るように、そしてチームが成長できるように、次から大事に戦っていきたいです」。自身はコンディション面を向上させて、より自分の役割を表現すること、“普通ではない”プレーをすること。そして、チームメートたちと感じた課題を話し合い、少しでも改善して次節・浦和ユースに臨む。

(取材・文 吉田太郎)
●2017 プレミアリーグEAST

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