なぜ乾貴士は海外で信頼を勝ち取れたのか?本人が語る成功の秘訣は…
海外にいながら常にJリーグのことを気にしているという乾貴士に、注目のチームやプレーヤーを聞いた。さらに日本人が海外で成功するために必要なことに言及。『Goal』の独占インタビューで明かしてくれた。
日本、ドイツ、そしてスペイン――。
乾貴士はこれまで、3つの異なる国に住み、様々なスタイルのサッカーに触れてきた。
海外にはじめて分かることがある。海外に出たからこそ分かる、日本人の良さがある。
今回は貴重な経験を持つ乾に、Jリーグのこと、日本人選手が海外で活躍するために必要なことを聞いてみた。スペインで道を切り開く日本人ドリブラーが語る海外で成功するための“コツ”とは?
■注目選手は「キヨとか言ってもおもんないしな(笑)」
――ここまで海外の話をお聞きしたので、次はJリーグの話を聞かせてください。注目しているチームはありますか?
もちろん、古巣のセレッソはすごく気になっているし、常に応援していますよ。あと他に挙げるのなら、自分の注目としてはガンバですね。
――その理由とは?
アデミウソンとか、長澤駿とか前にすごく点を取れる選手がいて、中盤もヤットさん(遠藤保仁)がいて安定しているところですかね。それに井出口(陽介)くんも最近出てきて調子が良さそうですし、10番の倉田秋も楽しみな選手ですね。全体的にバランスがいいチームだと思います。
――Jリーグ全体で注目している選手はいますか?
注目してる選手……難しいな。いっぱいいるな、そんなん(笑)。でも、あえて挙げるなら、斎藤学(横浜F・マリノス)かな。今年からキャプテンもやりながらなので大変だとは思いますけど、開幕戦はすごく感じが良かったし、今季もとても楽しみな選手です。僕の大好きなドリブラーでもありますし。
――なるほど。他にはどうでしょう?
うわー、難しいな。他……誰やろな、若いのがいいな(笑)。ガンバの井手口かな。小柄ですけど、ガッツリ守備に行けるし、ミドルシュートも打てて攻撃でも魅力的なので楽しみですね。あと、柏レイソルのディフェンダーの中谷進之介くんも若いのに落ち着いてやれていますし、代表クラスの選手になれる能力を持っていると思います。これから早く代表に入って活躍して欲しい選手の一人ですね。あとは神戸の大森晃太郎くんかな。彼はガンバでもすごく良かったので知っているんですけど、神戸で主力としてずっと出続けていて結果も出せる選手だと思います。
――セレッソからはどうですか?
セレッソから……。キヨ(清武弘嗣)とか言ってもおもんないしな(笑)。セレッソからなら、木本(恭生)かな。去年一緒に練習もやりましたけど、すごく落ち着いててJ1でも堂々とやれてるなって印象です。
■海外で見えた「日本人に足りないところ」
――最後に海外でプレー経験が豊富な乾選手から見た、日本と海外の違いを教えていただけたらと思います。ドイツとスペインでプレーしてきましたが、日本人が海外で結果を出すために大事なことは何だと感じますか?
監督によってもチームによっても違うので、一概にはこれだとは言えないですが、やっぱり戦術の理解度はすごく大事になってくると思います。そこをまず理解した上で自分の特徴を出せるようになれば、日本人でも通用するんじゃないかなって思いますね。
――その戦術理解度を深めるためにはコミュニケーションも重要ですよね。言葉の問題もあるかと思いますが。
そうですね、言葉の壁ももちろんそうです。でも言葉以上にまずは自分で体感することが大事なのかなって思います。そのチームのサッカーをどうやるかっていうのは、プロになれば見ていれば分かることなので。
――スペインと比較したとき、日本で足りていないことは何だと感じますか?
日本人は戻ったり、走ったり、頑張ったりっていうのはできるんですが、ポジショニングだとかバランスの取り方がまだまだなのかなって思います。僕もそうでしたし、今もそうかもしれないですけど。僕みたいなサイドの選手っていうのは「サイドバックに付いていたらいい」っていう意識が高いように思います。でもそれだとチームとしてバランスがあんまり良くないんですよね。もうちょっと中に絞ってポジショニングをするほうが、後ろの選手もより守りやすくなることもあるので。そういった意識がまだまだ日本人には足りないのかなって思います。
――では最後に。まだ先の話ではあると思いますが、いつかJリーグに戻ってプレーしたい思いはありますか?
そうですね。スペインでプレーするチームがなくなれば、いつかは日本に帰ってやりたいと思っています。
インタビュアー=大川佑(Goal編集長)
構成=松岡宗一郎(Goal副編集長)
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日本、ドイツ、そしてスペイン――。
乾貴士はこれまで、3つの異なる国に住み、様々なスタイルのサッカーに触れてきた。
海外にはじめて分かることがある。海外に出たからこそ分かる、日本人の良さがある。
今回は貴重な経験を持つ乾に、Jリーグのこと、日本人選手が海外で活躍するために必要なことを聞いてみた。スペインで道を切り開く日本人ドリブラーが語る海外で成功するための“コツ”とは?
■注目選手は「キヨとか言ってもおもんないしな(笑)」
――ここまで海外の話をお聞きしたので、次はJリーグの話を聞かせてください。注目しているチームはありますか?
もちろん、古巣のセレッソはすごく気になっているし、常に応援していますよ。あと他に挙げるのなら、自分の注目としてはガンバですね。
――その理由とは?
アデミウソンとか、長澤駿とか前にすごく点を取れる選手がいて、中盤もヤットさん(遠藤保仁)がいて安定しているところですかね。それに井出口(陽介)くんも最近出てきて調子が良さそうですし、10番の倉田秋も楽しみな選手ですね。全体的にバランスがいいチームだと思います。
――Jリーグ全体で注目している選手はいますか?
注目してる選手……難しいな。いっぱいいるな、そんなん(笑)。でも、あえて挙げるなら、斎藤学(横浜F・マリノス)かな。今年からキャプテンもやりながらなので大変だとは思いますけど、開幕戦はすごく感じが良かったし、今季もとても楽しみな選手です。僕の大好きなドリブラーでもありますし。
――なるほど。他にはどうでしょう?
うわー、難しいな。他……誰やろな、若いのがいいな(笑)。ガンバの井手口かな。小柄ですけど、ガッツリ守備に行けるし、ミドルシュートも打てて攻撃でも魅力的なので楽しみですね。あと、柏レイソルのディフェンダーの中谷進之介くんも若いのに落ち着いてやれていますし、代表クラスの選手になれる能力を持っていると思います。これから早く代表に入って活躍して欲しい選手の一人ですね。あとは神戸の大森晃太郎くんかな。彼はガンバでもすごく良かったので知っているんですけど、神戸で主力としてずっと出続けていて結果も出せる選手だと思います。
――セレッソからはどうですか?
セレッソから……。キヨ(清武弘嗣)とか言ってもおもんないしな(笑)。セレッソからなら、木本(恭生)かな。去年一緒に練習もやりましたけど、すごく落ち着いててJ1でも堂々とやれてるなって印象です。
■海外で見えた「日本人に足りないところ」
――最後に海外でプレー経験が豊富な乾選手から見た、日本と海外の違いを教えていただけたらと思います。ドイツとスペインでプレーしてきましたが、日本人が海外で結果を出すために大事なことは何だと感じますか?
監督によってもチームによっても違うので、一概にはこれだとは言えないですが、やっぱり戦術の理解度はすごく大事になってくると思います。そこをまず理解した上で自分の特徴を出せるようになれば、日本人でも通用するんじゃないかなって思いますね。
――その戦術理解度を深めるためにはコミュニケーションも重要ですよね。言葉の問題もあるかと思いますが。
そうですね、言葉の壁ももちろんそうです。でも言葉以上にまずは自分で体感することが大事なのかなって思います。そのチームのサッカーをどうやるかっていうのは、プロになれば見ていれば分かることなので。
――スペインと比較したとき、日本で足りていないことは何だと感じますか?
日本人は戻ったり、走ったり、頑張ったりっていうのはできるんですが、ポジショニングだとかバランスの取り方がまだまだなのかなって思います。僕もそうでしたし、今もそうかもしれないですけど。僕みたいなサイドの選手っていうのは「サイドバックに付いていたらいい」っていう意識が高いように思います。でもそれだとチームとしてバランスがあんまり良くないんですよね。もうちょっと中に絞ってポジショニングをするほうが、後ろの選手もより守りやすくなることもあるので。そういった意識がまだまだ日本人には足りないのかなって思います。
――では最後に。まだ先の話ではあると思いますが、いつかJリーグに戻ってプレーしたい思いはありますか?
そうですね。スペインでプレーするチームがなくなれば、いつかは日本に帰ってやりたいと思っています。
インタビュアー=大川佑(Goal編集長)
構成=松岡宗一郎(Goal副編集長)
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