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[MOM434]東京国際大MF安東輝(4年)_「別格の存在へ」…2部からやってきた注目MFが2戦連続の1G1A!

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東京国際大で10番を背負う安東輝

[4.30 第91回関東大学1部L第2節 慶應義塾大0-3東京国際大 夢の島]

 別格の存在へ――。大学ラストイヤーへ並々ならぬ想いをかける男が結果を残している。東京国際大のMF安東輝(4年=浦和ユース)は30日に行われた関東大学リーグ第2節・慶應義塾大戦(3-0)で1得点1アシストの活躍。開幕2連勝に大きく貢献した。その背中はブレイクの予感が漂っている。

 開幕戦の流通経済大戦でも1得点1アシストし、2-1勝利の立役者となったMFは、続く2回戦でも結果を残した。まずは前半20分、右CKからFW進昂平(4年=浦和ユース)の得点をアシスト。「キックは自分の武器でもあるので、いいところに進が入ってくれたのでよかった」と事も無げに話すが、ユースから7年目を迎える“ホットライン”。ぴたりと合わせる見事なパスでゴールは生まれた。この連携については「“言わなくてもわかる”ではないですけど、そういういい関係性を築けているのかな」と言う。

 そして後半2分には自らゴール。カウンターと見るや、自陣から猛スピードでPA右まで駆け上がり、進のパスからGKをかわすと右足シュートを流し込んだ。「長く走っていたので最後の方はきつかったんです」と苦笑いしつつ、「GKが出てくるタイミングとファーストタッチのタイミングが良かったので流すだけでした」と笑顔をみせた。チームはさらに1点を追加し、3-0の快勝。2部昇格組ながら開幕2連勝で首位へ立っている。

 東京国際大が関東1部所属だったルーキーイヤーは、故障の影響で出場機会は多くなかった。関東2部だった2年時も怪我に泣かされた。それでも昨季は全22試合に出場すると11得点10アシストと背番号10のエースナンバーに恥じぬ活躍。関東2部優勝に大きく貢献した。そして大学ラストイヤーに関東1部へ戻ってきたのだ。

 安東は「4年生になり、これから先にプロでやりたいという気持ちがあるので。そのためにはラスト1年、関東1部で別格の存在感を出したいと思います」と表情を引き締める。昨季2部で11得点10アシストしたが、慢心はない。「2部で10ゴール10アシストはできました。けれど1部では無理と思われるのが嫌なので。それを1部でも成し遂げたいです」と強く誓うとおりだ。

 安東へ全幅の信頼を寄せる東京国際大の前田秀樹監督は「うちの選手のなかでも特に安東はイマジネーション、アイディアを持っている。意外性のあるプレーもでき、ワンタッチワンタッチで関わってくることができる」と評価を語る。意表をついたパスで味方を活かすことができ、かつ決定的な場面では迷うことなく仕事を果たせる10番。1部での飛躍に期待は高まる。
 
 浦和の下部組織で育ってきた安東は、卒業後のプロ入りを目指している。現時点でJクラブへの練習参加などの経験はなく、この1年でいかにアピールできるかが勝負だ。

「今までJの練習参加している人は名の知られている人たちばかり。僕はまだ、名も広まっていないですし、そういう意味ではどんどん自分の名前を広めていくためにも、結果を残すしかない。結果を残すプラス、1試合を通じて22人のなかで一番目立つプレー、こいつは少し違うと思われるようなプレーをやっていきたい」。東京国際大に、関東1部に、安東輝ありと、その足で示していく。

(取材・文 片岡涼)
●第91回関東大学1部L特集

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