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G大阪のナチス連想“応援旗問題”、けん責と制裁金200万円

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制裁金200万円を科せられることになった

 Jリーグは11日、ガンバ大阪サポーターによる不適切なフラッグ掲出について、裁定委員会に諮問し、けん責(始末書をとり、将来を戒める)と制裁金200万円の制裁を科すことを決定した。

 4月16日にヤンマースタジアム長居で行われたセレッソ大阪とのダービーマッチにおいて、試合前の場外およびビジター側ゴール裏スタンドにて、G大阪のサポーター1名が、ナチス親衛隊のシンボルマークに酷似したデザインの旗(SS旗)を振る行為があったという。

 なお、G大阪は4月27日に一連の件を公式サイトにて報告。発端となったサポーターグループと話し合いを行った結果、当該サポーターグループからの解散届の受理および当該サポーターグループ全員の無期限入場禁止を決めたと報告していた。

Jリーグによる制裁の理由は以下のとおり

 G大阪は、2014年3月8日埼玉スタジアムで発生した事件後、Jリーグからの注意喚起を受け、今回問題となったSS旗を所持するサポーターグループに対し、SS旗は差別的要素を含むものであるため以後掲出しないよう警告を行っていた。

 また本件発生後の危機管理対応については、即座に当該サポーターグループを特定し、無期限入場禁止処分を科すなど速やかで適切な対応をとっていた。しかしながらクラブは差別的行為の発生を予防する高度な責務を負うところ、クラブのファン・サポーターへの監視体制の構築および啓発活動が十分であったとは言えない。

 FIFAは2013年5月の総会で「人種差別・差別への戦い」に関して決議し、同年7月にはFIFA加盟各国協会に対してガイドラインを提示するとともに、諸規程を整備する等の適切な対処を求めている。

 これに対し、日本サッカー協会(JFA)は同年11月に規程を整備するとともに、加盟団体に対しても周知徹底している。これを受け、Jリーグにおいても、Jクラブに対する周知徹底を行ったり、トラブル事案が起こった際のマッチコミッショナーの手続きを定めたり、FIFA等に対して判例を調査し、どのような行為が差別に当たる可能性・危険性があるかをまとめて、各クラブに周知する等の対策を実施している。

 また、2014年3月には埼玉スタジアムにて人種差別的な横断幕が掲出され、さらに、同年8月にはニッパツ三ツ沢球技場にてバナナが振られた。Jリーグとして、ひいてはサッカー界全体として二度と同様のことを繰り返さないと宣言したにもかかわらず、同種の差別的行為が発生したことは看過できない。以上より、本件制裁を決定するものとする。

適用条項は以下

『Jリーグ規約』
第3条〔遵守義務〕第1項、第4項、第5項
第51条〔Jクラブの責任〕第4項
第141条〔チェアマンによる制裁および調査〕第1項
第142条〔制裁の種類〕第1項第1号、第2号


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