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「日本の宝になるであろう…」 名波監督、U-20代表で得点量産の“愛弟子”小川航基を称賛

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U-20日本代表FW小川航基(磐田)

[5.12 練習試合 磐田 0-1 U-20日本代表 ヤマハ]

 12日にU-20日本代表と練習試合を行ったジュビロ磐田は、前半25分に先制点を献上。ネットを揺らしたのは、磐田に所属するFW小川航基だった。

 MF市丸瑞希(G大阪)のスルーパスからMF伊藤洋輝(磐田U-18)にPA内への進入を許すと、伊藤の放ったシュートはGK三浦龍輝が弾いたものの、こぼれ球に反応した小川にネットを揺らされた。得点シーン以外にも体を張ったボールキープで基準点となり、空中戦の強さを発揮するだけでなく、スルーパスから抜け出してゴールに迫るなど存在感を示した小川の成長に、磐田を率いる名波浩監督も目を細める。

「自分から動き出す回数も増え、ボールを収めて人を使いながらゴール前に消えていくという作業をし、ゴールシーンのようにボックス内で止まらない意識も非常に強く生まれている」

 桐光学園高から磐田に加入した昨季はJ1リーグでの出場はなかったものの、今季は途中出場ながらもJ1第10節時点で5試合に出場。そしてルヴァン杯では、第3節FC東京戦でプロ初ゴールを含むハットトリックを記録するなど、5試合4得点と得点能力を開花させている。指揮官は小川起用のタイミングを見計らっていたようだ。

「高校を出て、2、3点取って消えていった選手を何百人と見てきている中で、甘えた状況でピッチに送り出すことは避けたかった。今後、彼が日本の宝、日本を背負って立つストライカーになるであろうという位置付けで育てないといけない使命感もあるので、軽はずみなタイミングで使わないということは本人にも伝えてあった」

 試合に出られなかった日々の中でも着実な成長を遂げ、2年目の飛躍へとつなげた小川は、U-20日本代表では絶対的な存在として前線に君臨する。「彼は今U-20ですが、その先を見据えていると思うし、ゆくゆくは日の丸を背負ったり、ヨーロッパでプレーしたりという、そこまでの絵を常に描きながら、今まで以上に探求心を持ってやってほしい」とさらなる成長に期待を寄せた名波監督は、「メンタルも非常にいい状態で本大会を迎えられると思うので、120点の答えで帰ってきてくれることを期待しています」とU-20W杯に挑む“愛弟子”にエールを送った。

(取材・文 折戸岳彦)
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