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「五分五分だった」U-20W杯メンバー入り…生き残ったMF市丸瑞希の誓い

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U-20日本代表MF市丸瑞希(G大阪)

[5.12 練習試合 磐田 0-1 U-20日本代表 ヤマハ]

 メンバーに入るか、入らないか――。本人の感覚としても「五分五分だった」と振り返る。しかし、G大阪MF市丸瑞希はU-20W杯に挑むU-20日本代表メンバーに選出された。

 磐田との練習試合(30分×2本)では唯一フル出場を果たす。ボランチの位置に入ると、細かくポジションを移してボールを受けようとするが、「前半はロングボールが多くなってしまい、自分がボールに触れる機会がなかなかなかったし、持ち味を出せなかった」。しかし、一本の縦パスで先制点を導く。

 中盤でボールを受けると、前方にはFW久保建英(FC東京U-18)とMF伊藤洋輝(磐田U-18)が視界に入った。「タケ(久保)の左足につけておけば、タケの判断でスルーもあるし、トラップして前を向いたりできる。両方見えていたけど、一応タケの左足にというのは意識した。その先はタケ次第」。市丸が打ち込んだ鋭いパスを久保がスルーすると、後方から走り込んだ伊藤がPA内に持ち込む。伊藤が放ったシュートは相手GKに弾き出されたものの、こぼれ球をFW小川航基(磐田)が押し込んで先制点が生まれた。

 今季、所属するG大阪での出場機会はない。だからこそ、2日のU-20W杯メンバー発表時に名前が挙がるのか、「もちろん不安はあった」ようだ。「チームで1分も試合に出ていなかった。(3月下旬のU-20日本代表の)ドイツ遠征には行きましたが、メンバーに入れるかと言われたら全然分からなかったし、不安はいっぱいありました」と当時の心境を吐露する。

 しかし、U-20W杯メンバーに選出されたからこそ、「選ばれたことに感謝したいし、自信もついた」と力強く語る。そして、「選ばれなかった人たちの気持ちを背負って頑張りたい」と意気込みを示すと、「世界で戦えるのは限られた選手しかいない。良い経験にとは簡単には言えませんが、これからの人生につなげていきたい」と世界を相手にした試合で自身の存在価値を証明しようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)
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