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江坂「攻撃の課題克服できた」6戦ぶり復帰のキャプテン菊地「逆転を信じていた」

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最下位から脱出した大宮アルディージャ

[5.12 J1第11節 大宮2-1仙台 NACK]

 雪辱を晴らした。互いにメンバーの入れ替えはあるが、3日のルヴァン杯で1-2で敗れた仙台と11日ぶりの再戦。大宮アルディージャは痛恨のPK献上から先制を許したものの、後半15分にDF山越康平のプロ初ゴールで同点に追いつくと、後半44分にFW大前元紀が移籍後初ゴール。今季初の逆転勝利を飾り、2勝目を挙げた。

 この試合でDF菊地光将が6試合ぶりに先発復帰。FWクリスランを抑え込み、最終ラインに安定感をもたらした。「チームが苦しい時に離脱していなかったのでしっかりと仕事をしないといけないと思った。監督も『ルヴァン杯のリベンジ』と言っていたので、ホームで勝ち点3を取ることを意識しました」。PKを献上した山越には「2点目を取られなければ大丈夫」と声をかけ、仙台の攻撃を最小失点にとどめた。「逆転を信じていたし、後ろは辛抱強くやっていこうと話しました」。

 菊地やDF河本裕之が故障で戦線離脱する中、“留守”を守ったプロ2年目の山越は「隣にいて頼もしかった。自分の仕事に集中できる。ラインコントロールが的確で、自分もこうやって声を出せて存在感のある選手にならなきゃいけない」とキャプテンの復帰を喜んだ。

 勝利への執念を見せた。後半開始からは前線のユニットを入れ替えると、FW江坂任とMF瀬川祐輔のツートップが献身的にプレスをかけ、ハードワークで圧倒。息のあったコンビネーションで何度もチャンスを演出し、相手ゴールに襲いかかった。セカンドボールを回収するとすぐさま鋭い縦パスを入れ、複数選手が連動した厚みのある攻撃を展開した。

 10節まではわずか3ゴールと得点力不足に苦しんだが、江坂は「今までは攻撃に人数をかけられなかったので、そういう課題を少しは克服できた。納得できる攻撃も何回かあった。瀬川と自分だと前線に勢いが出るのも分かっていた」と手応えを語る。「逆転できたのは自分たちの自信になる。今までは雰囲気が悪くなってそのまま負けていたけど、PKを取られた後も慌てずに攻撃できた。(相手に)回される時間帯も全員で我慢できた部分も良かった」。

 さいたまダービーで劇的な1勝。そこから公式戦3連敗を喫し、再び苦境に立たされただけに、同じ轍は踏むわけにはいかない。菊地は20日のC大阪戦に気持ちを切り替え、「連勝しないと上にはいけない。今日の勝ちに満足することなくいい準備をしたい」と手綱を締め直した。チームは勝ち点を「7」に伸ばし、9試合ぶりに最下位から脱出。今度こそ浮上の糸口をつかんだはずだ。

(取材・文 佐藤亜希子)
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