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「選ばれないのかな」からの逆転選出、杉岡大暉は“ボール運びます”

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U-20日本代表DF杉岡大暉(湘南)

 少しだけ出遅れてしまったかもしれない。11月から始まった静岡合宿では左足負傷の影響もあって別メニュー調整が続き、12日の磐田との練習試合には出場できることができなかった。しかし、14日に全体練習に合流すると、15日のU-20ホンジュラス戦ではピッチに立った。U-20日本代表DF杉岡大暉(湘南)は「足の問題はない。100パーセントでやれている」と力強く復活を宣言した。

 昨年10月に行われたAFC U-19選手権ではメンバー外となった杉岡だが、今季加入した湘南で開幕スタメンを飾るだけでなく、DFながらも2得点と結果を残すと、3月上旬のU-20代表候補国内合宿、続いて下旬のU-20代表ドイツ遠征のメンバーに選出された。しかし、U-20W杯メンバーに選ばれるかどうかを考えると、「選ばれないのかなと結構思っていた」ようだ。

「選ばれなかったら仕方ないと思っていました。このW杯に関しては深く考えていなかったし、選ばれなくてもJリーグで成長できると考えている中で選ばれたので、ビックリしたという気持ちが大きかった。Jリーグで成長している部分を評価してもらえたのは良かったと思います」

 U-20日本代表でプレーするCBのライバルにはDF板倉滉(川崎F)、DF中山雄太(柏)、DF冨安健洋(福岡)とAFC U-19選手権優勝メンバーが顔をそろえる。「雄太くんはビルドアップがうまいし、滉くんとトミ(冨安)は僕より身長がある」とライバルたちは異なる長所を持つが、自分にも自信を持つ武器がある。

「ビルドアップする中で、時にはボールを運ぶことも必要になると思う。チームのやり方に合わせて、どこかで1枚はがすという特長を出せればいい。湘南でもサイドで仕掛ける場面はあるので、多少イメージを持ってやれている」。その言葉どおり、韓国での練習2日目に行われた1対1での練習では、オフェンスの選手と比べても遜色ないボールさばきで相手をかわすなど、攻撃的な一面を見せ付けた。

「初めての国際大会」と語るU-20W杯。「たくさんの初めての経験があると思うので、いろいろなものを吸収しながら成長して帰りたい」。与えられた出場機会の中で持ち味を発揮してチームの勝利のために戦い、自身の成長へとつなげていこうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)
●U-20W杯韓国2017特集ページ

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