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[MOM2117]東海大高輪台FW中込雅樹(2年)_国体東京都選抜の注目FWが意地の1ゴール

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東海大高輪台高FW中込雅樹

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.20 全国高校総体東京都予選1次予選2回戦 東海大高輪台高 2-0 海城高 清瀬内山G]

 意地のゴールだった。2年連続の全国総体出場を狙う東海大高輪台高は後半開始から国体東京都選抜のFW中込雅樹(2年)を投入。「東京でも全国でもシュートや突破は全然負けないところかなと思っている」という中込は貴重な追加点を奪うなど前線で躍動。初戦突破に貢献した。

 この日、東海大高輪台は初先発の1年生FW塚原智也とFW影山尋哉(3年)が2トップを組んだ。激しいFW争いの中で中込はベンチスタートに。塚本が先制ゴールを決めるなどチームが流れよく試合を進める中で出番を迎えた中込は、「凄い悔しくて、どうにかして結果を出して、また自分のポジションを掴みたいなという気持ちで試合に臨みました」という思いをプレーで表現する。

 後半16分、右サイドからワンツーで中へ切れ込んできたMF藤井一志(1年)からのパスをPAで受けると、「トラップした瞬間にゴールが見えて、悔いが残らないような一本を打とうと」鋭いターンで縦へ切れ込んで右足一閃。ゴール左隅へ叩き込んだ一撃は後半、ボールを握る時間を増やして反撃していた海城の勢いを止める貴重な追加点となった。

 その後もサイドを個で破るなど決定機を演出。川島純一監督からそのプレーを讃えられていた中込は試合後、「自分はスピードを活かしたプレーが得意。それを周りに活かしてもらって、きょうはそれができたかなと思います」と納得の表情を見せていた。

 昨年の岩手国体では東京都選抜の一員として出場して4位。東京トップクラスのタレントたちとともに戦う中で経験を積み、自分が全国でどのくらい通用するか感じることができたという。現在はより自分の武器を出せるようにトレーニングしている毎日だ。「(川島)監督からもシュートの能力が凄く高いと言われているんですけれども、シュートに至るまでの部分が全然甘いので、シュートに至る部分とシュートの質にこだわっていきたい」と意気込んだ。

 目標とするFW像について「ルイス・スアレスのように。一瞬の隙を突いて、スピードで相手を置き去りにして、いつでもゴールを狙っているゴールハンターみたいな感じですね」と語った中込は結果を残し続けて自分のポジションを奪い返すことを考えている。「自分はFW一筋で生きていて、ポジションも限られている中で絶対に勝ち取りたいなと。ここまで9番を背負って出場させてもらっているので、きょうのようにまた点を決めて、自分の座を奪い取りたい」。素材感十分の俊足ストライカーが東海大高輪台を2年連続全国出場に導く活躍をする。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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