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伝統校・修徳が高い守備意識と個の強さも発揮して快勝!東京2次予選進出懸けて駒大高と激突へ

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後半2分、修徳高は1年生FW柳原光希が追加点

[5.20 全国高校総体東京都予選1次予選2回戦 東京高 1-3 修徳高 清瀬内山G]

 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(宮城)東京都予選は20日、1次予選2回戦を行い、12年度以来となる全国大会出場を目指す修徳高が10番FW刑部泰生(2年)の先制ゴールなどによって東京高に3-1で快勝。駒澤大高と戦う1次予選決勝(27日)へ進出した。

 12年度に総体予選と選手権予選を制し、翌13年度には選手権全国8強。14年度選手権予選準決勝で敗退した後は都大会の早い段階での悔しい敗退が続いていた修徳だが、今年は混戦模様の東京予選を勝つ抜くチャンスのあるチームになっている印象だ。

 岩本慎二郎監督は飛び抜けた選手やチームでないことを説明。「(この試合では)東京の10番(MF藤村拓)が一番良いんじゃないかな」と語っていたが、それでも「(チームとして)挟み込みの意識とビハインドの意識は持たせている」という修徳は守備意識や組織力の高さ、そしてこの日1ゴール2アシストの活躍を見せた刑部やいずれも昨年からレギュラーである守備の柱・CB深澤佑大、気の利いたプレー光るMF千代田和樹、180cm超の大型ボランチ古場幹朗(全て3年)の3選手、そして終始安定した守りを見せていた実力派GK鈴木晟一(3年)ら個の部分でも相手を上回って勝利した。

 前半37分、修徳はクリアボールを前線で収めた2年生FW刑部が、DFのマークを強引に剥がして右足シュート。エースのファインゴールでリードを奪うと、さらに後半2分には左サイドを刑部が打開し、その折り返しを1年生FW柳原光希が左足ダイレクトでゴールに沈める。
 
 古場と千代田を中心にボールを正確に繋ぎ、さらに刑部やMF松林空(2年)が突破口になっていた修徳は後半13分にもインターセプトから速攻から追加点。右オープンスペースに送られたボールに追いついた刑部がラストパスを入れると、走り込んだFW石崎皓大(2年)が1タッチでゴールへ沈めて3-0とした。

 東京は後半5分にMF番場智幸(3年)の右CKを10番MF藤村拓(3年)がヘディングシュート。藤村が気迫溢れるドリブルで再三仕掛けてシュートを打ち込んでいたほか、FW笠原瑠斗(3年)が強引にシュートへ持ち込むなど1点を目指して攻め続ける。

 修徳の強度高い守りの前にシュートまで持ち込めない時間帯もあったが、後半アディショナルタイム、東京は修徳の厚い守りを藤村が一人でこじ開けて右足でゴール。意地を見せた。だが、修徳が3-1で勝利。関東大会出場のシード2校を含めて10チームが出場する2次予選進出へ王手を懸けた。

 修徳の千代田は今年のチームの良さについて「一人も全然妥協しない」ところと言い切る。その選手たちが妥協せずに目指す全国。「去年もインハイは1回戦で負けて悔しい思いをしている。次は駒澤(大高)で厳しいと思うんですけど、チームがひとつになって勝ち切りたい。今の調子なら行けると思う。どんどんみんなが意識してやっていきたい」と力を込めた。

 岩本監督が「相手の良さを消しながらやれば勝機はあると思う」と語る東京都予選。ライバルたちが警戒するメンタル面の強さも武器とする伝統校・修徳が、混戦のトーナメントを勝ち抜く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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