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「単なるサッカーだけど、1%でも支えになるなら…」、テロ事件犠牲者にEL優勝を捧げるポグバ

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犠牲者に捧げる勝利と語ったポール・ポグバ

[5.24 EL決勝 アヤックス0-2マンチェスター・U]

 ヨーロッパリーグ(EL)の決勝が24日にスウェーデンのフレンズ・アレーナで行われ、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)はアヤックス(オランダ)に2-0で勝利し、初優勝。来季の欧州CL出場権を手に入れた。試合後、先制点を挙げたMFポール・ポグバは今大会の優勝を22日にマンチェスターで起きたテロ事件の犠牲者に捧げると話した。

 現地時間22日に、米歌手アリアナ・グランデのコンサート会場となったマンチェスター・アリーナで公演後に爆発が起き、子どもを含む22人が死亡。事件から2日でユナイテッドの面々はEL決勝を迎えた。メンタルは厳しいものだったようだが、手にした優勝。悲しみに暮れるマンチェスターへささやかながら明るいニュースを届けることになった。

 英『ミラー』によると、ポグバは「今回の事件が世界中を大きな悲しみに包んだことは僕らもよくわかっている。僕らはマンチェスターのために勝利した。そこに住む彼らのために、そして国のために戦ったんだ。僕らはイングランドのため、マンチェスターのため、そして今回亡くなってしまった人たちを想いながらプレーした」と口を開いた。

「勝ったことは嬉しいよ。だけど、この勝利は事件の犠牲者の方々に捧げたい。これは単なるサッカーだ。2日前に起きた出来事はとても痛ましいものだ」

「世界中が平和になることを僕らは願っている。僕らは単なるサッカー選手にすぎない。だけど僕らには観客のみなさんがついている。だから普通の世界にするため、ともに働きかけていきたい。今回はマンチェスターでのことだけど、世界中が平和のために結束する必要があると思うんだ」

 事件発生から時間も経たずに公式戦を迎えることになり、ユナイテッドの選手たちの胸中は複雑なものだったようだ。それでもジョゼ・モウリーニョ監督の言葉が選手たちを奮い立たせたという。

「昨日の朝は、まさに打ちのめされたような気分だった。練習するのも難しいぐらいだったよ。だけど監督は僕達に向かって一言、こう言ったんだ。“犠牲者のために僕らができるのは勝つことだけだ”って。そして僕らはそれをやり遂げた」

「これは単なるサッカーでのトロフィーだ。だけどわずか1%でも支えになることができるなら、僕らにとってはそれで十分だよ」


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