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結果残し、自信掴んで本領発揮するのはこれから――。神村学園MF原田啓史は存在感ある動きも「緊張していました」

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神村学園高MF原田啓史

[5.25 全国高校総体鹿児島県予選準々決勝 神村学園高 7-0 樟南高 鹿児島県立サッカー・ラグビー場A]

 相手の逆を取るテクニックとアイディア、得点感覚の高さなどピッチ上で見せる動きはやや“派手め”な印象があったが、口にする言葉は謙虚なものばかりだった。

「チームに迷惑をかけていた」「全然足りない」「チームのために」……。神村学園高のMF原田啓史(3年)は「ヤバイです」と評するJ注目FW高橋大悟主将(3年)と2シャドーを組んでプレー。サイドへ開いてパスを受けたり、球際で厳しく身体をぶつけてボールを奪い取る動きも見せていた原田は1-0の前半21分、左クロスを頭で合わせてゴールを破った。

 その後も高橋やFW大山尚一(3年)らとともに前線で存在感を発揮していたが、本人は「まだまだできるかなと思います」と納得していなかった。「もっと相手が近くにいても前を向いて仕掛けるプレーとか、もっとゴールにかかわれるかなと思っています」。良さである前を向いてからのドリブルやラストパスなどもっともっと発揮しなければいけないと感じている。

 鹿児島県と熊本県、宮崎県の県境にある伊佐市出身。U-14ナショナルトレセンメンバーにも選出されていた中学時代まではボールを受けてから考えてプレーしても十分に通用していたというが、神村学園高では同じように行かなかったのだという。特に求められているのはオフ・ザ・ボールの動き。「オフで勝負を決めろよと言われている。それを普段から意識してやっている」。スピード感が上がり、公式戦で良いプレーが増えてきているが、本人はさらなる活躍へ意気込んでいる。

 今、足りない部分は自信。神村学園の有村圭一郎監督は「もうちょっとやれると思います。でも、まだ自信がない」と指摘する。この日も「緊張してしまいました」と微笑んでいたMFが、その自信を掴むために必要なのは結果だ。結果を残し続けて、自信を掴み、より自分の実力をピッチで表現できるようにする。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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